もうすぐ書店に並ぶであろう、
増刊現代農業『定年帰農2006』が
送られてきました。
本号に、農業・民俗研究家の結城登美雄さんが、
『帰農の風景2006年春』と題して論考を発表しています。
団塊の世代の退職を来年に控え、
「退職したら農村に!」というアピールも
喧しくなっています。
鴨川市も、「鴨川市ふるさと回帰支援センター」を
本格始動させ始める予定です。
つまるところ、団塊の世代を農村に呼べば、経済が活性化される、
とにかく人に来てほしい、というような動きと言っても
言い過ぎではないかもしれません。
そういう動きの中、結城氏はこのように書かれています。
長いですが、引用します。
「大量の定年退職者とは社会現象ではあっても、
ひとりの人間として受けとめれば人生の区切り、
ひとつの転機である。
それぞれの残された人生をどう生きるかは、
外からとやかく言われるまでものなく個別の問題である。
人びとはいま、第二の人生をどう生きるのかを静かに
深く思いめぐらしているのではあるまいか。
金に目がくらんだ外野から、ひとくくりにして囲い込まれ、
地方に転売されるほど、
人の人生は軽くはないのである。」
団塊の世代は、『世代』でくくられるのがもっとも
多かった世代なのでしょうが、
そう形容される中にも、ひとりひとりの人生が
あることを心に思いいたすべきでしょう。
ふるさと暮らしには、いろいろな形があるはずですし、
それぞれのふるさと暮らしを実現できるような
きっかけを提供することが、私たちの仕事なのかな
と思います。
実は、私も鴨川自然王国の活動紹介を
執筆させてもらいました。
195ページから掲載されています。
会員制と、里山帰農塾について書いていますので、
どうぞ読んでくださいね。
子供が帰ってきました。
母屋で妻と休んでいます。
健やかに育つよう見守り、手伝ってゆきます。