「増税の前にやるべきことがある」と言っていたあの頃

安倍総理が消費税増税を予定通り発表した。

消費税となると、昨年の「税と社会保障の一体改革特別委員会」を思い出さずにはいられない。

当時、衆議院議員秘書をしていて、議員が小さな政党に属していたために、頻繁に質問の機会があった。

会議室は、国会議事堂の第一委員室。これは、よくテレビで流れる国会の映像で使われる場所で、通常は予算委員会が行われる。

毎回ぎりぎりに質問の当番が回ってきて、議員と質問事項を考えて、

資料をそろえて、担当の官僚と打ち合わせをする。

「わたしがこんなことやっていいんだろうか」という不安もあったが、

四の五の言わずやるしかないので、毎日なんとか質問を仕上げていた。

ほんの少しだけ、政策を決める末端に位置していた時期があった。

しかし、せっかくのチャンスをもらっても、野党であるから当然なのだが、当時の与党であった民主党と主張が噛み合ず、砂をかむような、歯がゆい思いをした。

「国民の声を届ける!」といってみてもそれも一部の声でしかあり得ず、全体の声を代表することはできない。

わたしが思っていても、議員はそう思っていなければ質問にはむろんのこと反映されなし、議員が思っていても党の意見と違えばそれを主張しない場合もある。

これについては、「自分の信念を貫き通せ」という意見があることはわかっているのだが、できる限りの範囲でやることしかできなかった。

今はすっかり政治の世界から離れて、子供の送り迎えをしたり、塾の予習をしたり、農作業をして過ごしている。

なんだかなぁ、ともどかしい思いもあるが、今はここでやっていくしかあるまい。

消費税増税の必要性を全く無視するわけではないが、手を入れなければならないところに手を入れないままで、既成事実だけ作っていくやり方ではさらなる増税が必要になるだけではないかと思う。

何はともあれ、予定通り消費税は増税され、再来年からは10%に。

自分の生活にも密着することだし、いよいよ身の回りを固めていかねばなるまい。

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