草刈をしながら。

稲刈り前の草刈をはじめた。
少しは気温が落ち着き始めたような気がするが、
やり始めたらやはりまだまだ暑く、
一時間ほど続けるだけで息が切れる。

家の前にあるライスセンターには、
もみを積んだ軽トラが訪れ、乾燥機ともみすり機の順番を待っている。

コンバインで刈った稲は、そのまま脱穀されてもみとなり、
その後適正な乾燥度合いに乾燥され、最後にもみを外されて玄米となる仕組み。
乾燥機ともみすり機を自分で持っている人も多いけど、
農家で組合を作って、組合で機械を持っているところもある。
私も、今年初めて使わせてもらう予定。

ちょうどライスセンターの前に、
私が今年初めて栽培した稲が実っている。
除草に失敗してしまい、草がぼうぼうに生えている我が田。
見られて恥ずかしい気持ちもあるが、
稲作一年生、失敗は失敗として受け入れるしかない。

草刈をしながら、2月頃から田んぼの準備を始めたことを思い返す。
初めてで、わからないながらになんとか形を作ろうとした3月。
水の管理も、水利組合との話し合いをしながら行った。
チェーン除草に挑戦し、4回行ったがうまく除草できず、
手で取り始めたがブヨに悩まされ、結局出穂時期と重なってしまい除草を断念。
結果、かなり草が生えた田んぼになってしまった。

意気消沈してしまったことは事実。
でも、やり始めた以上は最後までやるのは当たり前。
その中で、地域で行われてきていることを学びながら、
自分なりのやり方を開発していきたい。

月末からは本格的に稲刈り。
新米を食べるのが楽しみ。

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鶏との日々。

昨日が金魚だったからというわけではないのだが。
今日は鶏について書いてみる。
今朝の鶏の様子を動画撮影してみました。
http://youtu.be/_8FeTUSd4Ts
(動画がうまくはめ込めないので、とりあえずアドレスのみ貼付けます)

先月の19日に入雛した。
千葉県で開発された房総地鶏という品種。
元王国の会員さんで、ずっとお世話になっているA夫妻から10羽いただいた。
実は、一週間ほど前に一羽謎の死を遂げてしまい、現在は九羽になってしまったのだが。

今更ながら、私は鶏がずっと飼いたかった。
王国スタッフだった4年前に、少し飼っていたのだが、
本腰を入れて飼うのは初めて。

仲間から、鶏小屋をそっくりいただいて、移築した。
小屋の周りを鶏の運動場として準備した。
鶏の出し入れ、餌やりは娘たちの仕事。
一ヶ月間休まず、ずっとやり続けている。
最初はこわごわだった長女は、今では外に逃げ出した鶏も簡単に捕まえるほどになった。

私はと言えば、鶏小屋をより快適にするために、
あたらしく止まり木を作ったり、砂浴び場を作ったり、
いそいそと働いている。

一ヶ月経つとずいぶん大きくなるし、動きも速くなる。
えさの食いもよくなってきた。
元気に育っている様子を見ていると、うれしい気分になる。

卵を産むようになるのは150日齢くらいらしいので、
11月くらいになるのかな。
それまで、お世話を続けるのが楽しみ。
卵を産むようになったら、またいろいろ感じることがあるのだろう。

私たちがあまりに鶏にばかり目をやるので、
すぐ近くにいる犬のハッピーが嫉妬して吠えまくるのいじらしい。
彼とも遊んであげないとな。
しっかり番犬の役を果たしてくれているのだから。
(今回の動画の脇で吠えているのが犬のハッピーです)

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金魚との日々。

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今月初めに行われた納涼祭で、
娘たちが金魚すくいで持って帰ってきた金魚。

子供の頃を思い返せば、生き物を飼うのが好きだったが、
そのうち飽きてしまって結局死なせてしまうのが常だった。
今回も、結局は死なせてしまうのかな・・・とあきらめ気味だった。

持って帰ってきたその日は、家にあった間に合わせの小さな水槽に、
井戸水を入れて金魚を入れた。
えさは翌日に買ってきて、子供たちが喜んでやっていたが、
エアポンプも何もないままだと、すぐに水槽が汚れ、
金魚がアプアプと水槽の上の方で口を開け始めた。

このまま放置すると、間違いなく弱いものから死んでゆく。
「それは嫌だ!」
と思い、子供が飼いたいと言っているということにかこつけて、
少し大きめの水槽とエアポンプを購入。
エアポンプだけ買えばいいと思っていたら、濾過器や、
ポンプと濾過器をつなぐチューブも必要だということに気づき、
あわてて近くのホームセンターへ。
ついでに金魚用の砂利も2kg買ってきた。
で、全て環境を整えた上で、金魚を飼い始めたのだ。

彼らが我が家に来てから今日で2週間。
翌日に死んでしまった1匹をのぞいて、今12匹が元気に泳いでいる。
食卓の、私が座る位置のすぐ後ろに水槽がおいてあるので、
朝一番にえさをやるのが日課となった。
金魚のことはまだよくわからないのだが、生き物がいるというのはいいな、と思った。
先月には鶏が来て、こちらの世話も続いている。
生き物がいると大変だけど、じっと見ているだけで時間が経ってしまう。
じっと見るという時間を、生き物が与えてくれるのかもしれない。

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誕生日記念田植え!

いや、別に特別な意味があるわけではないのですが。
今日、ようやく2反8畝の田植えが終わりました。
田植機を地元の先輩からお借りすることができ、
苗も地元の農家さんから分けてもらい、
多くの人の助けを得て、なんとか終わりました。
明日、最後の補植をする予定。

今日は私の38歳の誕生日。
数えでもう39歳です。
さっきまで大山村塾の集まりで
高野塾長のお宅でミーティングをしていました。

答えを求める時代になっている、と。
本来は答えのない問いになんとか答えを出そうとするのが人生なのに、
どこかに明確な答えがあるかのように考える時代になっている、と。

例えば今、就活自死ということがある。
詳しくは調べていないのだが、なんて切ないことだろうか。
22、23歳で人生に見切りを付けざるを得なくなっているんだろう。
私のことを誇るわけではないが、
高校には行かず、大学を出ても就職活動もせず、
司法試験受験には27歳で挫折し、
29歳で鴨川に流れ着いた。
生涯年収は少ないかもしれない。
でも今、妻を得て、2児がいて、なんとか生活が成り立っている。
どうしてここで暮らしていけているのかというと、
おそらくここは私がいていい場所だということ。
今週末には早稲田大学大隈塾の学生が、自然王国に田植えに来てくれるのだが、
彼らともいろんな話をしたいと思っている。

生きるとはどういうことなのだろう。
今日、田んぼの補植を3時間半やっていて、
その際にpodcastで辻信一さん辻信一のサイトへようこその話を聞いていた。
そこでは、3s、slow,simple,smallが大切だと述べられていた。
実は今私も、収入的には結構厳しい。
だけど、ある意味人生の挑戦。
3Sでどこまでやれるか、一つの探求でもある。
なにより、今ここに在れることの幸せを持続していけるように。
それが私の信ずるところ。

酔っているので、書き散らしてしまったが、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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はじめての田植え。

2013年4月27日土曜日。
私にとって、我が家での初めての田植え。
3月から田んぼに取り組み始めて、
なかなかうまくいかず、ようやく田んぼに水が入った状態。
代かきも初めてやって、決して満足いく状態ではない。

でも、そんな田んぼで「田植えをしてみたい!」と
声をかけてくれる仲間がいた。
せっかくだったら、一回やってみようか、と今日の企画をした。

市川から、いつもなら1時間半で来れるところが、
2時間以上かかって鴨川まで来てくれた。
田植え足袋を履いて、いざ田んぼへ!

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田んぼに一列に並んで、田植え指導。
今回は、4歳、5歳、1年生4人、4年生2人、
6年生1人、大人5人の幅広さ。
今まで私は大学生以上を教えていたので、
子供たちに伝える難しさを実感した。
だけれども、子供たちは子供たちなりに一生懸命。
何度もこけて、それでも立ち上がって、
最後は寒くなっていたみたいだが(笑)、
見ていて本当にうれしかった。

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予定した時間より早く終わって、
待ちに待ったお昼ご飯、バーベキュー!
この日のために、バーベキューコンロを新調したのだ!

精米したてのおにぎりを、みんなパクパク食べる。
5個以上食べた小1の子もいた。

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ご飯の後は、思い思いに遊び始める。
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今回は市川の子供たちと、娘の同級生、長狭学園の子供たちが
一緒になって遊んだ。
鴨川に住んでいても、学校行事以外で田植えを体験している子供たちは少数。

今回、一つの場所を提供できたということと、
親子で一緒に田植えできたことが大きかったように思う。
よく、「子供に田植えを体験させたい」とおっしゃる親御さんがいるのだが、
私は親が楽しむ方が、より子供にダイレクトに伝わるんじゃないかと考えている。
そういう意味でも、今日は親と子がいろいろ対話をしていて、いい感じだった。

ただ、本当に植えられていたのか、ちょっと心配(笑)。
いやいや、大丈夫!
毎日田んぼを見回って、きっといいお米になるようお世話するから。

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「決められない」「決められる」から「自分たちで決める」へ

大阪の友人から借りた。
著者が、内閣府参与として活動したことを土台に、
民主主義のあり方について論じている。

印象に残ったのは、現代社会に、
「決めてくれ。ただし自分の思い通りに」という指向があるという指摘。
民主主義とは、反対意見の調整と言ってもいい。
行政が行うことは、税金を使って行うことなので、
賛成意見を持つ人々と、反対意見を持つ人々との間での
調整を行わなければならない。
だから、行政がやることは、民間が素早く実行できるのに対して、
総花的であったり、妥協的であったりして、中途半端になってしまう。
「だから行政はだめなんだ。さっさとやればいいのに」ということはたやすい。

だけど、私にもほんの少しだけ経験があるのだけど、
反対意見の調整ほど大変なことも少ない。
本質的なことではなく、「オレは聞いていない」というだけでつぶれることも多いのだ。
世の中が全て善意で、前向きで、協力的であったら言うことはないのだけど、
この世の中にはたくさんの考えがあって、たくさんの人の生活がある。
その調整が面倒くさくなると、ヒーローを求めたくなってしまう。
そのヒーローは、はじめは自分の利害を代表しているように思えるが、
後にはそれが回り回って自分を斬りつけてくるかもしれない。
そうなってからでは、回復するのに時間がかかりすぎる。

著者は言う。
「参加型民主主義を実現するためには、そのための時間と空間が必要だ」と。
たしかに、周りの誰をみていても、忙しすぎる。
朝から晩まで、場合によっては日付が変わる頃まで仕事をして、
どうして自分の考えを作っていけるだろうか。
消費税、TPP、生活保護政策等の社会福祉政策、在日外国人問題、
中東の問題、エネルギーの問題などなど。

社会問題は、ありすぎるほどあるし、
私の住む地域においても、過疎や高齢化、雇用の減少などは重大な問題だ。
しかし、それが話題になり、その解決のために自発的に集まることは少なく、
結局日々の生活を淡々と行うだけになっている。

でも、身の回りの問題の解決を行政や議会、首長に預けてしまったら、
誰がその責任を取るのか。
なんとか、それを考えたり、行ったりする時間と空間を確保しなければならない。
著者の切実な思いが描かれている。

私の少ない経験でも、いろいろと集会やイベントを企画しても、
なかなか人が集まらないし、同じ顔ばかりになってしまうジレンマを感じている。
でも、それを行うことこそが、著者の言う「世の中の矛盾を引き受ける行為」ということに
なるのだと思う。

私は今は、政治とは無縁の場所にいる。
でも実は、無縁ではないのだ。
目に見えた関係がないだけで、私も政治と密接につながっている。
私の身近な範囲で、様々な矛盾と向き合っていきたい。

”「誰の責任だ」と目を血走らせるより、
課題を自分のものとして引き受け、
自分にできることを考えるようになる。
それで何か新しい工夫が見つかれば、
それが自分の財産になる。”

ほんと、身近なところから始めていこう。
「なにかデカイことをやろう」なんて、
私にはほど遠いことなのだから。

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帰省その後、日常が待っている。

月曜から大阪に帰省して、今日帰鴨した。
家族で帰るのは1年半ぶり。
家族共々暖かく迎えてもらい、楽しい時間を過ごした。
子供たちもひさびさに祖父母に会えて、大喜び。
往路10時間、復路11時間。
車で帰るのは楽ではないが、自由に止まれるので結構好き。

そんな非日常空間も、今日で終わり。
帰宅して早速田畑をみる。
うっっ。
田には、水がない。
畑には、草が生え始めている。
春の勢いは、すごい。
これはこれでやる気が出てくるというもの。
だって、こんなに働ける場があるのだから!

夜は、NPO法人うずの総会。
来年度の事業計画を相談する。
今年もいろんな活動をすることになっている。
ひとつひとつ積み重ねてきたこれまでの活動が、
これからも積み重ねて、続けていくことになるのだ。

私の、生きる場所がここにある。
さぁ、また始まりだ。
やろう。

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引っ越しは大イベント!

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昨夜電話をもらって、今日は急遽仲間の引っ越しを手伝うことになった。
一回で運べるよ〜という話だったので、
午前中に終わるかな?と思いきや、出るわ出るわ。
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3トン車1台、軽トラ2台、軽乗用車2台が
2往復して、ようやく運び終えた。

思ったことは、くらすことは、たくさんのものと一緒に
くらすことなんだということ。
そして、それぞれのものに思いが詰まっているのだ。
その思いと一緒に、新しい家で新しいくらしを始めることになる。

彼らのもうすぐ生まれてくる赤ちゃんは、
この古民家で生きていく。
今日はその一歩のお手伝いをさせてもらったんだな。

私の家のすぐ近くに引っ越してきたので、
今度から飲んでも歩いて帰れる(笑)。
またまた楽しいおつきあいができそうで、楽しみだ。
一番上の写真は、彼らの新しい家からみた午後3時頃の月の様子。
のどかと言えば、のどかな日々である。

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小松菜と葉大根発芽。

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ようやく発芽した。
まだごぼうと人参が発芽しないので、ちょっと不安。
ジャガイモも、大丈夫かな。

今朝は朝から田んぼの隅と、クロ際の土が高い部分を
妻とならした。
今夜雨が降るみたいで、うまく行けば明日また田んぼ作業ができるかもしれないので、
その準備をかねて。
二人でやるとやはり早くて、
1時間ほどで予定の面積を終える。
雨を心待ちにしているが、あまり焦りすぎてもまた失敗するので、
焦らないように戒める。

その後は、エンドウの支柱をたてたり、
アスパラガスの草取りをしたり。
農繁期までもうすぐなので、毎日できるだけ作業を進めるようにしている。

今はとにかく、無心で作業に取り組んでいる。
月末には帰省するので、少し気分転換ができるかな。

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幸せに暮らす集落

農文協の甲斐さんからのおすすめ本。
「今の君に必要な本だよ」と言われたので、
深く考えずに購入。

今日、到着した。
子供を寝かせて、読み始める。
読了。

とても、静かな本だった。
読んでいて、舞台となっている鹿児島県土喰(つちくれ)集落の様子が伝わってくるようだった。
この村に行ったことはないけど、この村に行ったことがあるような気がした。
アメリカ人の著者が、土喰集落で暮らして、小組合長(いわゆる自治会長みたいな役職)を
つとめたこと、日々の暮らしのこと、家族のこと、まわりの村の人のことをシンプルな文章で綴っている。

この本を読んでいて、「集落って何なのかな」と考えた。
私も、鴨川に引っ越して9年、この集落に来て8年になる。
ずっと外に働きに出ていたので、平日の昼間にこの集落にいることは滅多になかった。
本当に静かで、人がいない。
今の時期は、方々でトラクターを動かす音が聞こえるが。
でも実は、定年したり、年を取ったりした人が
日々暮らしていて、夕方になると勤務先から帰ってきた人が
車を止めて話しかけたりしてくれる。

私は、自分の集落の人たちのことを、もっと知りたいな、と強く思った。
農家宣言をしてから、慌ただしく動いているのだけど、
田んぼや畑に出ている時間を大切にしたい。
その空気に、触れていたいと思うのだ。

そんな気持ちを呼び起こしてくれるとてもすてきな本。
声高に主張するわけでもないが、
暮らしていくなかで重要なことが述べられている。

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