産経新聞朝刊3月26日付に、
加藤登紀子のエッセイが掲載されました。
『見えない自然破壊を食い止めよ』というタイトルです。
『生命特許』という言葉を御存知ですか?
エッセイから抜粋すれば、
「この地球の上に生命が誕生した奇跡の力である
種子の遺伝子や病気の原因遺伝子などを取り出せば
特許として獲得できる」ことを言います。
このことの具体的な表れとしては、
「カナダで、遺伝子組み換えを拒み自家採取で
在来種を栽培していたあるナタネ農家の畑が、
飛んできたGMナタネ(引用者注:遺伝子組み換えされた種のこと)
の花粉に汚染され」た。
その結果、そのGM種子の特許所有者である
モ○サント社から莫大な種子代金を要求されたという
事件があげられます。
なにげなく食べている野菜の種子は、いまや
ほとんど大企業の手を経て採取、流通しています。
種子の話題については、いずれ又書くとして、
現在わが国で進行している問題について述べます。
それは、ディフェンシンという抗菌たんぱく質を組み込んだ
遺伝子組み換えイネの野外実験が
新潟県で行われようとしているという問題です。
ディフェンシンとは、植物や動物だけでなく、
人間も自然に持っていて、病原菌から身体を守っている物質です。
「もし過剰なディフェンシンが空気中や土に放出され、
それに対する耐性菌が生まれたら、体内のディフェンシンが
もうきかなくなってしまう。」(記事引用)
ところで、この実験を行おうとしているのは、
中央農業総合研究センターの
北陸研究センターというところです。
たとえば、この実験については
『先端技術である遺伝子組換え技術を使って育成した
複合病害抵抗性イネの隔離圃場栽培実験です。
隔離圃場は一般試験水田とは隔離されていて,
隔離圃場内で栽培されたイネを隔離圃場の外に持ち出すことはなく,
また外部への花粉飛散もありません。』
http://narc.naro.affrc.go.jp/inada/def-rice/setsumei.htm
と書いてあり、前述のディフェンシンについても、
『ディフェンシンは、・・・(中略、以下同じ)抗菌作用を持つ
たんぱく質の総称です。種を問わず広く生物種に存在して・・・。
・・・α型(ヒト)、β型(サル)、サペシンA型(昆虫)、植物型などに分類されます。
植物型のディフェンシンは、動物や昆虫には作用せず、
植物病原菌に対して作用し、
細菌やいろいろなカビの増殖を抑える働きがあります。
・・・わたしたちは、・・・植物の長い栽培経験を有しており、
・・・環境に悪影響を及ぼしていないことは、周知の事実です。』
http://narc.naro.affrc.go.jp/inada/def-rice/deff.htm
と書いてあります。
はたして、真実はどこにあるのでしょうか。
私は、今回加藤登紀子がこの実験の差止請求裁判の
原告になることを知って、初めてこの問題に出会いました。
これから、勉強を続けてゆかねばなりません。
鴨川自然王国は、BeGood Cafeが
主催する「遺伝子組み換えイネ裁判と生命特許」勉強会に協力します。
4月1日、東京ウィメンズプラザ視聴覚室にて6時から行われます。
案内はこちらにあります。
http://www.k-sizenohkoku.com/event_tuki/event_kokuchi/2006/2006event_04_01_gmine.htm
申し込みはNPO法人ビーグッドカフェhttp://www.begoodcafe.com/index.phpまで
お願いします。
画像:昼ごはんを食べた定植屋さんの桜、満開です!
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