毎号読んでいる農文協刊『うかたま』
うかたま.net [季刊 うかたま]に、
- 作者: 安部司
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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著者の安部司氏のインタビューが載っていた。
安部氏は、食品添加物の元トップセールスマン。
どのような添加物を使えば
おいしい食品ができるかをよく知っている人物。
食品添加物については
それなりには知っているつもりだったから、
進んで読もうとは思っていなかったのだが、
本屋でぱらぱらめくってみると、
以下の内容に釘付けになってしまった。
()内要約
(業界では、100?の豚肉から120〜130kgのハムを作る。
増えた20キログラムは?というと
つなぎに『水』を使って増量するのだ。
肉にそのまま水を入れたのでは、
グチャグチャになりどうしようもなくなるので
加熱すれば固まる肉用ゼリー液を注入する。
専用の『ゼリー液』を100本くらいの注射器で
肉の塊にいっせいにゼリーを注入する。
その後、ブヨブヨになった肉をもみこみ、
成型し、加熱する。
ゼリー液は熱により固まり、
肉の塊が、ハムらしい形になる。
これがプリンハムだ。)
要約終わり
安いハムやウインナーは、炒めれば
料理の一品になるので結構気軽に使っていた。
実はこの話、前から知っていたのだけど、
今日改めて家に帰って読んでみて、
ハムの製造シーンを思い浮かべるとぞっとした。
この本は、食品添加物がどのように
使われているかが淡々と語っている。
帯には、「知れば怖くて食べられない!」
と書いてあるけど、
著者の本意は怖さを知らせることにあるのではなく、
「私が情報を提供しますから、
皆さん一度考えてみてください」
ということにありそうな気がする。
著者も述べている通り、
現在の状況では、無添加だけの食品をとるのは
ほぼ不可能に近いし、
食品添加物のおかげでずいぶん便利になったのも事実だ。
だからこそ、無知でいるわけにはいかないだろう。
状況を知って、どのように行動するか?
それが一人一人に問われているような気がする。
この本で、500mlの炭酸飲料に
50グラムの砂糖(ブドウ糖果糖液糖)が
使われていることを知った私は、
いくら「さわやかテイスティ」でも、
飲むのを控えよう、と思ったのだった。