芽生え ~times they’re changn’~

自然王国に来て、2年目の春を迎えています。
日々の暮らしの中で学ぶことがたくさんあるものの、
状況の複雑さに自分から妥協してしまうこともありました。
それは私の中に甘えが存在しているからだと思います。

やりたいことを仕事にすることがいいことかどうかわかりません。
ただ、このとき問題にされるべきは、『やりたいこと』とは何か、
ということだと思っています。
養老孟司氏は、

超バカの壁 (新潮新書 (149))

超バカの壁 (新潮新書 (149))

で、『仕事というものは、社会に開いた穴を埋めるようなものだ
初めから向き不向きがあるのではない。』
といったようなことを書いています。

登紀子さんも、今日
可能性は生きてるうちに使わないと。
墓場に持って行っちゃだめだよ
。』
といっていました。

これから私が描いていくことは、
今までやってきたことよりさらに曖昧模糊と
しているかもしれない。
失敗し、道半ばで倒れるやも知れません。

しかし、目の前に大きなチャンスが訪れているのに、
指をくわえて黙ったまんま、
あれはすっぱいブドウだったんだよ
という人生を送るつもりはありません。

さすれば!
さらにここで一歩飛躍する勢いで
物事に取り組む決心です。

抽象的な文章で、何が言いたいのか
よくわからないと思いますが、
(それをわかって書いていてスミマセン)
今の私が書けるのはこれだけです。

画像:第2農場に蒔いた大根の芽

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果樹の面白み

雨が上がった後、剪定の指導を受けました。
柿は、枝の先から3つ、4つくらいまでの
芽から実がなります。
このとき、「枝の伸びを修正しよう」と
枝の先をちょんちょん落としてしまうと、
その後伸びてくる枝からは、全く実がならないのです。
一度切ってしまうと元には戻らないと思うと、
しっかり勉強しなければなりません。

この樹は、3年前に植えたばかりなので、
今が将来の樹勢を決める大切な時期です。
「この枝を切って、この枝をこう伸ばそう」
と、未来を描くのですね。

野菜のことは今必死で勉強、実践していますが、
果樹も少しずつ勉強していきたくなりました。
今年は、レモンの花が咲くかもしれません。
さ、肥料を入れないと!!!

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遠方より訪れ人あり

すごいですよ、今日は。
和歌山より農家の親子二人。
新潟県にある水の公園 福島潟 公式サイト-新潟県新潟市から職員さん二人。
(登紀子さんが来年度から2年間、ここ福島潟の名誉館長になります)
登紀子さんの取材に、ライターとカメラマン。
長野県飯山市より一人。
(私たちが昨年6月飯山を訪れたときにとてもお世話になった方です)
八王子より会員のI さん。ウィンドサーファーの会員Tさん。
ミツヲさん宅には、Yaeさんの事務所の社長とマネージャー。
みんなの運転手を務めるちょうさん。ミツヲさんと私。
あ〜、書いているだけで大変です・・・

和歌山の農家さんは、Sさんといって、私は去年以来の再会です。
王国にはレモンや梅、柿の木が植えてあるのですが、
その苗木を世話してくださった方です。
今回は、25歳の息子さんをつれて訪問してくださいました。
今は、家族で専業農家としてやっていらっしゃいます。
話を聞くと、「プロというのはこういうものだ」と教えられます。
果樹の管理、野菜の管理にしてもとても細かいところまで
考えてらっしゃいます。

和歌山でも鴨川と同じように、きっと全国同じでしょうが、
後継者を探している状況です。
そんな中で、息子さんは専業として、お父さんと一緒に
農業にいそしんでいる。
その姿勢には、好印象を得、共感しました。
私は、母の実家が兼業農家でしたが、自分自身の経験としては
高校時代に3年間と、王国に来てからの1年半のみです。
まだまだ、真剣に取り組む道はあると思わされました。

彼が和歌山の地でがんばっていることを思うと、私も鴨川にいる
機会を最大限に活かさねばもったいない、と思います。
さまざまな仕事の可能性が、ほのかに彼方で光っています

恩師が言いました。
お前のやっていることは継続することが一番大事なんだぞ
この言葉の意味が本当にわかるほどに、
継続して、あきらめないでやり続けるのだ。

画像:庭から撮った日の出の木洩れ日

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次々とこなす

今日はどんどん作業を進めました。
朝一で自然農畑にルッコラ、パセリそして野沢菜をまきました。
自然農畑とは、不耕起栽培(耕さない栽培)を行っている
畑ですが、今年はハーブを中心に育てていくつもりです。
自然農畑から、何種類かはお届けできそうです。

その後すぐに、アスパラガスの草取りです。
暖かくなってきましたが、まだ草はそんなに生えていないので、
今が草取りのチャンスです。
大きな草は引き抜き、小さな草は
手で畝の上をかいてやります。
こちらも1時間ほどで終了しました。

次は、第2農場に移って、ソラマメの整枝です。
ソラマメは、かなり大きくなるのですが、実は去年は
大きくなりすぎて、収穫がとても大変でした。
今年は、その失敗を活かす意味でも、きちんと整枝を
しようということになりました。

小さい枝や細い枝を切り、8本ほど太い枝を残します。
その後に、王国特製ぼかし肥(米ぬか+おから+麻の実)を
追肥し、株元には土を寄せます。
300株ほどを、2時間でやり終えました。

畑作業の面白みは、
振り返れば仕事の後がはっきりわかるところにあります。
タネをまいた後、草刈をした後、整枝をした後、
すっきりきれいになっています。
自分の作業の意味を感じる瞬間です。

春の作業は、適期が短いので次々こなさねばなりません。
気負うでもなく、坦々と野菜と向き合うだけです。

夜には、白菜キムチを仕込みました。
韓国人の夫を持つ友人から直伝のレシピを
もらって、それに基づいて作りました。
今回で3回目になります。
味はどうなることやら・・・

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春の天気

天気予報どおり、激しい雨が降り始めました。
最近雨が降っていなかったので、
田んぼに水がたまっていませんでした。
この雨で、何とかなればいいなぁ。
画像は、家の田んぼの畑に咲いた水仙です。

家畑にまいた水菜が発芽しました。
予定よりは一週間遅れましたが、
きれいに発芽したので一安心です。
家畑をやるには朝早く起きないといけないので、
なかなか気合がいります。
まぁ、自給用野菜を作りたいので、楽しいものです。

読売新聞朝刊に、池澤夏樹さんの「光の指でふれよ」
という小説が掲載されています。

すばらしい新世界 (中公文庫)

すばらしい新世界 (中公文庫)

の第2作だそうですが、この第1作の存在は知りませんでした。
(ただいま注文中です!)

今は、奥さんがスウェーデンのいろんなコミュニティに住み、
これまでの自分のくらしを振り返ったりしている場面が
描かれています。
そこに描かれているのが、ちょうど先日紹介したような
インテンショナル・コミュニティの話なのです。

道で出会ったある男が、奥さんに言います。
「僕がほしいのはお金じゃない。じゃがいもなんだ。」
この男は、お金を否定しているわけではなく、
必要なものを手に入れるとはどういうことか、ということを
教えているのです。
「農的生活」が世界のあちこちで展開されているのは、
なかなか興味深いですね。
今後の小説の展開が楽しみです。

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種まきと冬眠から起こされたカエル

朝は、遅霜が降りました。
家畑をやろうと思ったら、外の水道が凍って、
にんじんの種まきができませんでした。
この時期に霜が降りるなんて・・・今日のことは
しっかり記録しておいて、今後に活かしていきます。

会員募集を始めました。
申し込みがどんどん来ています。
新規に入会してくださる方もいて、今年も面白くなりそうです。

野菜の宅配も、少しずつですが申し込みをいただいています。
おいしい野菜が届けられるよう毎日がんばっています。

野菜の宅配は、毎週水曜日に準備しています。
今日はエシャレット、アサツキを入れました。
エシャレットは、ラッキョウになる前のもので、
生で食べるとノビルみたいな味がします。
ノビルより洗練されている感じですが。
アサツキは青ねぎのようにして刻んで食べたり、
ヌタにしたらおいしいようです。
現在はクール便を利用していないので、
野菜が本当に新鮮な状態で送られているのか
心配になってしまうこともあります。

昼からは、ほうれん草、春菊、カブ、小松菜
ラディッシュの種まきを行いました。
種まきの前に、耕運機と管理機を使って畝を
立てるのですが、そのときに、何匹ものカエルが
慌てふためいて土から飛び出してきます。

せっかく寝ているのにごめんな、と謝りながらの作業です。
夜は田んぼでゲロゲロないていますが、種類によっては
まだ冬眠しているカエルもいるのかもしれません。

春は、タネをまく時期です。
3月から5月が勝負です。
これで、夏以降の収穫が決まるのですから。
こう考えると、意外に時間がないものです・・・

カエルの目覚めに追い抜かれぬように働くのだ!

画像は、大山千枚田の展望台から撮影した月です。

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キャベツ焼きを作ってみた

旧暦の15日は、満月です。
満月に播種をするとよいといわれているので、
今朝、家畑に種をまきました。
種が少なくて、一畝の三分の一くらいだけまきました。
今日は水菜、春菊、小松菜、葉大根
カブ、ベビーレタス、山東菜を混ぜて、
畝にばら撒きました。
どうしてこんなやり方をしたかというと、小さいものから
間引きながらサラダ感覚で食べたいな、と思ったからです。
うまくいくんでしょうか?

最近休みの日は私が晩御飯を作ることがあります。
今日は、先週の広島風お好み焼きに引き続き、
大阪名物!(になりつつある)キャベツ焼きに挑戦です。

王国では今キャベツがたくさんとれているので、
うまくいけばみなさんにも食べてもらおう!という
魂胆もありました。

とはいうものの、キャベツ焼きなど大阪にいたときに
2〜3回しか食べたことがありません。
何、簡単なことや、作ればできる!
と調子に乗って作り方をネットで検索。
では、本日のキャベツ焼きのレシピを。

〈タネ〉

小麦粉(薄力粉+中力粉)
牛乳少量

〈具〉
キャベツ
もやし
てんかす
たまご
かつおぶし、あおのり
ねぎ

タネにすこし牛乳を入れるのは、
せんだって「ためしてガッテン
http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2006q1/20060301.html
で見たものを参考にしました。
牛乳を入れると、水溶き小麦粉を半日寝かしたのと
同じ状態になるそうです。

やっと焼き始めます・・・
ホットプレートの温度は最初160℃。
タネをいれ、薄く延ばしたら、
キャベツ、もやし、てんかす、かつおぶし、ねぎをいれ
卵を割りいれます。
うまくひっくり返したら、ふたをして5分蒸し焼き。
ひっくり返した後は、200℃で焼きます。

ソース、青海苔をかけてできあがり!!

皿に乗せて一口食べました。
キャベツが、とても甘いです!
ヘルシー感もあります。
しかし、そんなにおいしくありません。
粉の部分もモチモチして、さっぱり感が出ません。
何度かためして焼いてみたのですが、
結局、「これで成功、うまいやろ?」
と思えたのは一度もありませんでした。

粉モン好きの関西人として、粉モン料理がこれだけ
へたくそでは、関西の料理の悪しきイメージが広がってしまいます。

妻には申し訳ありませんが、又近いうちにキャベツ焼き、お好み焼きを
作るつもりです。

私のやり方でまずい点や、こうすればおいしいよ!という
アイディアがあれば是非教えてくださいませ。

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持続可能な社会とは

人工社会―エコビレッジを訪ね歩いてという本を読みました。
著者のリック・タナカさんは、田原総一郎さんと
高野孟さんが主催するクレジットカード比較情報が満載! – クレジットカード比較JAPAN
投稿されています。
現在オーストラリアで生活しておられ、石油のピークアウトの問題、
パレスチナ問題などを論じています。

この「人工社会」という本は、オーストラリアに
1000箇所以上あるというインテンショナル・コミュニティ
(意図された社会)をいくつか訪ねて歩いたレポートです。
このインテンショナル・コミュニティとは一昔前には
コミューンと呼ばれていたようなものと捉えて
大きな間違いはないと思われます。

わが国にもコミュニティを作ろうとする動きが
たくさんありますが、オーストラリアはさらに進んだ形を
作り、実践している人々がいます。
都市生活に疑問を持ち、自分の生活を見直したときに、
ある考え方に共感する人々同士で新しい社会、
理想的な社会を作ろうとする動きは出てくるものだと思います。

インテンショナル・コミュニティには、多様な形態があります。
タスマニアに、コモンハウス(共有館)を中心として、何軒かの家が
集まっている形をとるカスケード・コハウジングという
コミュニティがあります。
14世帯、25人の人が共同生活をしています。共同生活といっても
普段はみんな町に働きに出ていたりするのですが、家が狭いため
コモンハウスで週3回の夕食会をしたり、洗濯や食品の共同購入も
コモンハウスでできるようになっています。

このコハウジングは、なるべく共同体内部の人々と顔を合わせられるような
設計になっているため、否応なしに互いに関心を持って
接しられるようになるということです。
シドニーなどの都会では味わえなかった人と人との交流が
自然にある、という話でした。

人工的に共同体社会を作らねばならないところにまで個人が
追いつめられているのかと思う反面、こういった理想を現実にしようと
動いている人たちを知ると、現場にこだわっている私としては
とても面白いです。

こういった本を読むことは、人間の作る社会を考える上で
参考になります。自分がおぼろげながら考えていることをすでに
実践している人がいて、実際に成功もし、失敗もしているというのは
勉強になります。

忘れてはならないなと思った言葉を引用しておきます。


「どこの共同体社会にも、普通の社会と同じような問題があり、
完璧なものなんかない。人間なんてしょせんいい加減なもので、
どんなに理想の楽園を描いてみたところで、既存の社会よりましかも
しれないが、人口の社会だっていい加減だ。」

計画され、完成されたものがそこにあるのではなく、
やりながら改善してゆく形が自然なのかな、と思います。
何かを始めるときに、完璧さを求めるよりは、描いている形を
胸に描いてそれに進んでゆけばよいのかもしれないな、
と思わせてくれる一冊でした。

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区総会デビュー!!!

王国のみつまたがきれいに咲いています。
みつまたは、こうぞと並んで紙の原料にするものですが、
藤本家の前に植わっています。
しかし、みつまたの存在を知ったのは、この前訪れた
日高さんが教えてくれたからでした。
ゆっくり眺めてみると、なかなかきれいな花です。
去年も見ているはずなのに、全く関心を持っていませんでした。

午前中は千枚田に置いてあったわら運びを行いました。
昨日は、軽トラがはまってしまいほとんど仕事にならなかったのですが、
今日は二人で一輪車を使ってどんどん運びました。
身体は疲れるけど心地よい疲れだね
というのがミツヲさんとの一致点です。
昨日は、軽トラを出すのに精一杯で、身体を動かしていないのに
精神的に疲れてしまいました。
でも、今日は仕事もはかどり、積んであったわらも片付いていくのが
目に見えて、どんどん動こう!という気持ちになれるのです。
仕事の面白さは、こんなところにも存在しているのかな?

午後からは、ついにやってきました!
佐野区の総会に出席しました。

自然王国のある大田代は、
21軒でひとつの組を形成し、平塚区に入っています。
しかし、佐野区は18戸でひとつの区を形成し、
東組、西組の二つの組に分かれているのです。
(区というのは、行政上の一単位であり、
住所で言えば昔の大字に相当します)

今回から、私が家の代表として出席することになりました。
正直、とても緊張していました。
佐野に来たばかりなのに、私が出てもええんやろか?
なんていう思いもありましたが、いたし方ありません。

お隣の大下さん(屋号です)の車に乗せてもらい、
集落センターに向かいました。
ほとんどの人が来ておられ、おお、この人たちが
佐野区の人かぁ、となんだか他人事みたいな感想を
抱きながら、着席しました。

議事は滞りなく進行し、総会は終了しました。
その後、懇親会へ。
出された弁当を食べ、お酒を飲み始めると
やっと緊張がほぐれてきました。

同じ東組の堂山さん(同じく屋号)からは、
いろんな話を聞かせてもらいました。
さっき書いた、区の行政上の位置づけも彼から聞いたことです。
話は、子供の幼稚園の話から始まって鴨川市の今後のあり方、
日本の農業政策まで広がっていきました。
初めて出席したのですが、みなさん暖かく迎えてくださり、
ほっと一安心です。

次から次へとお酒を注いでもらって、
普段より飲んでしまいました。
(自分からついで回らねばならないにもかかわらず・・・)
かなり酔っ払った、あほな私です。

これから、役(村の行事です)などにも
顔を出させてもらって、つながりを持ちたいです。
全くわからずにこの地域に来てしまったので、
これからぼちぼち取り組んでゆくんだなぁと思います。

というわけで、総会デビューはまずは無事終了となりました。
ふう・・・

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広がれ、環!

ミツヲさんが、ブログを始めました。
麻三郎の王国ブログです。
率直な思いがほとばしっている文章です。
いよいよ本家登場、という感じですね。
この文章の載っているページの左側の
「アンテナ」という欄にも登録しました。
同じ出来事を書いていても、きっと書き方が違うので
楽しいと思いますよ。
私も楽しみにしています。

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