時間の流れ

昼から雨が降る予報で、
夕方頃から雨が降り出し、今は
しんしんと降り続いています。
明日になれば、雪になっているかもしれません。

朝からにんじんと大根の種まきをしました。
雨が降ってきたので、種にも好都合です。
天候に合わせて作業ができた日は嬉しいです。

農業について書いてある部分がありました。
(P738〜747)
定年帰農について賛同する立場と、
懐疑的な立場からの議論です。

懐疑的な議論は、作家の高橋秀実氏の
ものです。
彼には、

からくり民主主義

からくり民主主義

で初めて会ったのですが、立論の方法が
とても実際的で、とことん調べて行こう、という姿勢が
読んでいて伝わってきます。

短い論文ですが、
要旨は「田舎暮らしに幻想を持つと大変ですよ」
ということです。

ここに来て半年、田舎暮らしの真似事をしていますが、
すでにいろいろと思うことがあります。
これまでの自分のやり方は持ち込んではいけない、と思うことや
田舎のやり方を学ばねばならない、ということ。
勝手に自分を追い込んでしまって悩んでしまうこともあります。

結局、どこにいても何をしていても問題は発生するものです。
だから、「ここではないどこか」へ行けば問題は解決する、
というのは正しくないのではないでしょうか。

同じ方向を向いていても、「あの人とは考え方が違うから」
と分裂してしまうのではなく、お互いのいいところを出し合って、
足りないところは補足しあって、という関係、組織を作りたい。

ここに来たとき、やりたいと思っていたことを忘れずに、
また新しい気持ちで取り組んでいきたい。

藤本さんの書庫から本を見つけました。

地ひらく―石原莞爾と昭和の夢

地ひらく―石原莞爾と昭和の夢

晩年、石原莞爾について述べることが多くありました。
学生時代に

最終戦争論・戦争史大観 (中公文庫)

最終戦争論・戦争史大観 (中公文庫)

を読みましたが、まったくわからなかったので、
これでもう一回勉強しなおします。

「早く寝ろ!」という声がまたまた聞こえてきそうですね(汗)

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今が青春!

昨日の作業が効いたのか、今日は少し疲れ気味でした。
なれない作業をしたので、体が緊張していたようです。
昨日はずした萱をもらいに行きました。
昼前に一段落したとき、またまたお茶をご馳走になってしまいました。

Sさんと、その奥さんと話していると自然に
平和な気持ちになります。
お二人がずっと重ねてきた年月が
穏やかに伝わってきます。

「われわれは食べないと生きていけないではないか?」
と人に問われたソクラテスは、
「ぼくは食べるために生きているのではなく、
生きるために食べているのだ」
といったそうです。

ただ長生きするのではなく、
「よく生きる」ことが人間にとって重要なのだと思います。

夜は、千葉県知事選のD候補の演説会に行ってきました。
Dさんは、「今までずっと一生懸命やってきたけど、
この4年が一番充実していた。それは、皆さんといっしょに
仕事ができたからです。今が一番の青春です!」
と言っていました。
政治家の演説会に行ったのは初めてですが、
Dさんのエネルギーが伝わってきて、なかなか面白かったです。
72歳にして「青春!」と言ってしまえるその思い切りは、
ほけーっとはなしを聞いていた私に刺激的でした。

千葉県は、Dさんが知事になってから変わったそうで、
首長でそれだけ変わるのなら、政治は意外と面白いのかもしれない、と思います。

「俺は在野で生きていくねん」などと格好をつけていますが、
政治力は自分の意思に関わらず影響があるので、
まったく無視することは無理ですよね。

政治になるべく干渉されないために、気持ちのある人々とともに
緩やかなコミュニティが作れたらな、と考えています。

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先人の知恵と労力と

今日は、先日お伝えしたかやぶき小屋の解体作業をしてきました。
朝7時から始めて、夕方5時までかかって、何とかやり終えました。

かやぶき屋根、というのは風情や歴史を感じるということで、
現在見直されつつあります。
しかし、Sさんのお宅では、もう今更かやを葺きなおすのは
大変だし、何よりかや山を作っていないので
解体することになったのです。

かやぶき屋根は、わら縄だけで縛ってありました。
かやの表面はコケが生えたり、腐ったりしているのですが、
中身は、新品同様?と思うほどきれいでした。

かやはきちんと差し込んであり、
わら縄の細やかさといい、昔の仕事ぶりを目にできたことは
とても幸せでした。

解体作業は、二人で必死にやりました。
差し込んであるかやを縛ってあるわら縄を
部屋の中から切って、
外側から手で引き抜いていきます。

埃がすごいので、ゴーグルとマスクを両方して
作業に臨みましたが、それでも
鼻の穴は真っ黒!になってしまいました。

小屋の広さは一間(約1,8メートル)×二間
ほどの狭い小屋なのですが、出てきたかやは
なんと、軽トラ3杯から4杯分はあろうかというほどの量です。
これが昔の屋敷なら、いったいどれくらいのかやを使っていたんでしょう?

これだけ大変な作業だから、村の人総出でやった、というのも
わかる気がします。
今日でも、三尾さんと一緒でなければ、
とてもしんどい作業でした。

それでも、片付け終わった後はすっきりしました。
かやは、堆肥用にいただけることになりました。
Sさんとも、奥さんともたくさん話をできたし、
王国以外のつながりができることは、とても楽しいです。

日々学ぶことがあるのは幸せなことです。

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春の息吹盛りだくさん

昨日までとは打って変わって、今日は暖かな一日でした。
こんな気候を、三寒四温というそうな。
この前、ふきのとうの顔の出し方がキュートだと書いたので、
写真を撮ってみました。
何気なく土手に芽を出しているのがいい感じです。
(たまに都会の人が無断で採りに来るのが危険ですが・・・)

今日は農業用マルチ(畑にかぶせるポリフィルムです)
を回収してもらえる日で、農協まで行ってきました。
地温を上げたり、草を抑えたりする便利なものですが、
使い終わるとごみになってしまいます。
1キロ10円の有料回収で、梱包方法も決まっており、
結構ややこしいのです。
それでも倉庫に積んであったマルチが片付いたので
すっきりしました。

昼からは、新畑一段目をうないました。
この一段目の一部で、綿と藍を栽培予定です。
溝掘りもだいぶ進んできたし、
着々と開墾が進んでいます。

そうそう!今度のイベントの種ジャガイモを購入しました。
男爵20キロ、メークイン15キロの35キロです。
天候もまあよさそうだし、皆様と一緒に植えるのが楽しみです。

あ、さらに。
事務所前に、暖地桜桃というさくらんぼを植えました。
雄株と雌株がなくても結実するそうで、
初心者にも育てやすいそうです。

農家の娘の石井ちゃんに聞いたところ、
実を収穫できるのは3〜4年後だそうです。
それまでがんばろうっと。

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時間の流れ

八千代市に住む友人夫妻の元に遊びに行ってきました。
彼らとは、ヤマギシ時代からの付き合いで、
数えてみればもう15年にもなります。

送ってくれた年賀状がきっかけで、
同じ千葉県に住んでいることがわかって、
2年ぶりに会うことになりました。

いつも会えば、「だれだれはどうしてる」
という話になります。
私がヤマギシ会から離れてから、もう
12年も経つのですから、今どうしているのか
わからない友人もいます。

みんな、それぞれの道を生きているんだな、と感じます。
あの時確かにいっしょの時間を過ごした仲間とは、
10年たっても昨日別れたみたいな印象です。

再び農業へ戻ったことを話しました。
多くを話さなくても、いろいろ経験してきたのだから、
自分の気持ちを感じ取ってもらえます。

話しているうちに心に響いていたのは、
「あなたは何がやりたくてここに来たの?」
という問いです。

誰にも強制されずに選択したこの道で、
私はしっかりやっていきます。

有機農業ハンドブック―土づくりから食べ方まで

有機農業ハンドブック―土づくりから食べ方まで

先日買ったこの本に、
「山村というかけがえのない暮らしの場を
守っていくのに、マニュアルなどはない。
ただ一つ、そこで暮らしたいと
本気で思う人たちさえいればいいのである。」
ということばがありました。

やっぱこれですよね!

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何でもやってみる

初公開です。
今まで鶏糞をもらいに行っていたSさんの
鶏舎です。
この隣に、木で最初から作った鶏舎があるのですが、
三尾さんが立っている後ろは、もともとあった
かやぶきの小屋を改装したものです。

野菜コンテナで、少なくとも160コンテナ
くらいは運びました。
一コン12キロとすると、1920キロ!
2トン近くですね・・・

来週は、この小屋からかやを取り外す
作業をする予定です。
私たちもお手伝いします。
ゴーグルと、防塵マスクはもう準備しました!

あとはやってみるだけです。

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ゆり戻し?

ここ2日暖かかったので油断していました。
今日はめちゃくちゃ寒かった。

新畑3段目奥の溝掘りを引き続きやっていますが、
草木の根がしっかり張っていて、15センチ掘るのも
骨を折ります。
しかも、長靴に伝わってくる土の冷たさ。。。

3月も近くなったので確実に暖かくなっているのですが、
まだまだ寒い日もあるのだ、と再認識しました。

「機が熟す」
という言葉がありますが、
麹の仕込み、味噌の仕込を終えてみると、
「醗酵」という働きはまさしくこの言葉に
つながっていると思います。

仕込んで、温度管理をして、
寝かせて・・・
手をかけてやらないとだめになってしまうし、
急いであれこれやっても結局だめになるし。

時間が過ぎるのを待ちながら、
その時々にやるべきことに取り組んで、
一発花を咲かせるのだ。

蛇足です。

ふきのとうが顔を出しました。
(ふきのとうの顔の出し方はかなりキュートです)
てんぷらを作れないので、湯がいて食べてみました。
めちゃくちゃ苦い・・・

今度のイベントでてんぷらにしてみなさんで食べたいです!

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鶏糞を運ぶということ

養鶏家のSさんは、お年を召しているので、
鶏糞の片づけがしんどい。
私たちは、買ってでも鶏糞がほしい。

処理に困るものを喜んで引き受けるというのは
とても面白いですね。
お互いが喜べる関係ができました。

Sさんも、いろいろと話しかけてくれるようになりました。
今度は、有機農法でやっている人たちの
集会に参加できるかもしれません。

農家は、みなさんご存知のとおり高齢化しています。
若い者がいるとは言っても、私たちは素人も同然で
なかなかお役に立てない。

でも、全てはそこから始まるのだと思っています。
今はなにもできなくても、あきらめずになんにでも挑戦していって、
少しずつ技術を身につけていけばいいと思っています。

「焦らずにやる」ということは、
「急がずに急ぐことだ」と、大阪にいるボスが言っていました。
禅問答のようですが、なんとなく意味がわかります。

心ばかり急いて何も手に付かない、という状態ではなく、
やるべきことを描いてそれに向かって行っている、
しかし、心は穏やかである、という状態を目指します。

今日は昼から、長野県飯山市の役所の人たちが王国を訪ねてくれました。
自然王国の活動に関心を持ってくださっているようで、
私では不十分ですが、活動の説明をさせてもらいました。

お役に立てたかどうかわかりませんが、
私が一番伝えたかったことは、
「何かあれば飯山市役所のだれだれさんを
訪ねれば何とかなるよ、という関係を作ってください、
ということです。

どれだけ田舎暮らしがしたくても、
新規就農、といった瞬間に「500万円はないと無理だよ」
といわれてしまえば、
金のない若者はなかなか進めません。

もちろん、金がなければ何もできないのはわかりますが、
そのような若者でも何とかスタートできるシステムは
作れないでしょうか?

鴨川自然王国で、そのシステムを構築したい。
すぐ実現できなくても、
私はここでその糸口を作ります。

いつかきっと、そういう場所が必要になるはずです。

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菜花、そして春一番

今日は野菜の宅配出荷日です。
朝早くから野菜を収穫しました。

この地域では、菜花が特産になっています。
関西方面では「菜の花」と、「の」がつくのですが、
これはやはり地域性なのでしょうか?

それはそうと、昼ご飯に菜花をおひたしにしました。
ほろ苦くて、春の味です。
大阪にいたときは、ワンシーズン2,3回くらいしか
買えなかったのですが、ここではもう何回も食べています。
大好きなので、とても嬉しい。
今晩は、卵とじを作るつもりです。

昼からは、いつもの養鶏農家さんのところに、
鶏糞をもらいに行きました。
今回は、藤本家横の畑にジャガイモを植えるための
鶏糞です。

今回もらったのは、さらさらの鶏糞で、
発酵も進み、極上品といっても過言ではありません。
はりきってコンテナにつみ、いざ畑へ。

すると強い風が山のほうから吹いてきました。
極上品の鶏糞は風に舞い、私の顔に直撃!!
体中が鶏糞だらけになってしまいました。

ラジオによれば、今日、”春一番”が吹いたんですってね。
道理でとても暖かかったわけですね。
菜花にも、春一番にも春を感じた一日でした。

明日は鶏糞を入れた畑を耕します。

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無目的な行為

アスパラの支柱立ては終了しました。
終わったと思っていた溝掘りはもう少し
掘り進めなければなりません。

思うよりもやる仕事が多くて、
結構スリリングです。気が抜けません。

もちろん、まったく休みがないわけではありません。
今日は昼からお休みをもらいました。

勝浦の先にある御宿(おんじゅく)という海岸に行ってきました。
ここには、「月の砂漠記念館」があります。
なんでも、「月の砂漠」を作詞した人が
御宿の砂浜を見て書いたそうなのです。
近くに、こんな面白いところがあるなんて、驚きです。

とてもきれいな砂浜で、河口の合流地点にはボラやサギなどがいました。
サーファーが5,6人、波に乗っていました。
波に乗ろうとしたり、乗っている姿を見ているときに
無目的な行為」の美しさを感じました。

サーファーは、海にいるときはおそらく波を待ったり、
波に乗ろうとすることしか考えてないのではないかと思います。
サーファーみんながサーフィンでお金を稼ごうとか、
女の子にもてようとかいう
目的を持っているわけではないと思います。

波に乗っても、経済的にも物理的にもほとんどいいことはないかもしれません。
でも、私の知っているサーファーたちは、とても輝いているし、
さわやかです。

私も、ギターを弾いて歌うのがとても好きですが、
別に誰かに聞いてもらうためだけに歌っているわけではありません。
ただ、弾いて歌うことが好きなのです。

金にもならないことをしていて、なんになるのだ?という声が
たくさん聞こえてきそうです。
でも、金にはならなくても、生きている喜びを味わえます。
何とかお金もほしいですが、それに伴って楽しさも感じていきたい。

へたくそでも、太っていても、楽しくサーフィンを楽しめる、
日本が、そんな余裕を持つ国になるといいなぁ。
私もサーフィンをやってみたくなりました。

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