認めてくれるのはだれなのか?

f:id:takehirosudo:20180514231220j:image

 

怪我をしたヤギの“チーズ”だが、3日経っても食欲と動きが落ちないので、少しずつ安心して来ている。薬は10日分あるので、少なくともあと8日間は気を抜けない。ツノからの出血は収まったのだけど、 まだ痛々しいので、写真公開はもう少しお待ちください。

 

今日は、王国でペッパーソースづめ。塩漬けしていた唐辛子に温めたリンゴ酢を加えミキサーをかけたあと裏ごしして作る。賞味期限はないようなものなのだけど、新しい方がフレッシュで新鮮な辛さ。自然王国ウェブサイトでも販売しています。

 

f:id:takehirosudo:20180514231233j:image

午後からは草刈り。王国でも田植えのめどがついたので、旺盛に伸び始めた草を刈る日々が始まる。

f:id:takehirosudo:20180514231243j:image

代表と1時間強で草刈りを終えて、休憩しているときに撮影。この畑は、6月末に大豆を定植する予定。王国味噌も人気商品の1つなので、サポーターの皆さんとともにしっかりお世話をしていかなければならない。

 

日々暮らしている中で、誰かに認めてもらいたいと思っている自分の姿に気がつく時がある。

こんなことを告白するのは恥ずかしいことなのだけど、「自分はこれだけやっているのに」と思ってしまうこともある。

でも、違う側面から考えてみると、私の仕事は自然に働きかける仕事でもある。私の働きかけが、確実に自然というか、外界に影響を与えていることは事実。人間から与えられる評価というのは一定しないけれども、自然は働きかけに対してそのまま反応を返してくる。

とすれば、自分がいかに自然に働きかけるか、ということを考えることの方が存在として確実な気もするな。

自然が自分を承認してくれるわけではないのだが、自分の仕事をそのように認識することは必要だと考えた。

以前のブログを読む

様々な学びを生む場所に

f:id:takehirosudo:20180513205301j:image

朝は快晴だったが、天気予報では昼から曇りのち雨。昨日もらってきた薬を飲ませようとするも、小麦粉に混ぜたくらいでは全く口をつけようとしない。しょうがないので、朝は怪我の消毒のみを行った。(夕方には、子牛用の配合飼料と混ぜてやると無事飲んだ。)

 

f:id:takehirosudo:20180513205328j:image

千葉大生と里山見学。千枚田を見て、大山不動尊へ。ちょうど来週の火渡り祭の準備をしているところだったので、総代長さんに特別に解説をしていただくことができた。聞くたびに新しい発見があって、面白いな。どのようにして地域で維持されてきたのかを聞くのは面白い。

 

f:id:takehirosudo:20180513205352j:image

その後無印良品によってリニューアルされた直売所“みんなみの里”を見学してから里山オフィスへ。私たちがNPOで借りている事務所にみんなで入った。ここで、無印良品が何を思って地方に進出しているかの話を聞く。

今回の授業の内容にふさわしく、示唆に富むお話だった。企業がここまで地域の維持発展に意識を使うってどういうことなんだろうか。私は、この地に住みながら、何を生み出せているのかと思う。

今回の授業プログラムを、本当に大切にしたい。きてくれた学生たちも気分のいい人々で、彼らと何を取り組もうか、考えるだけで楽しみだ。

 

f:id:takehirosudo:20180513205403j:image

千葉大生とは途中でお別れしてしまい、昨日からきている中学生たちをお迎えに。朝から田植えとハイキングでかなり動いたいた上に、帰宅した頃から雨が降ってきたこともあって、疲れたようだった。

ちょうど午前中にハウスの中に1つ畝を作っておいたので、ここにピーマン、ナス、そしてサニーレタスを定植してもらう。

そのあとは昨日もいだ梅の処理。仲間とワイワイいいながら取り組んでいた。

夕食のバーベキューは雨天のため室内でホームプレートによる鉄板焼きに変更したが、大盛り上がりでたくさん食べていた。

明日、彼女たちは自宅に帰る。何かを持って帰ってくれたら嬉しい。

 

いま、農家民泊として展開している最中だが、やりたいこととやれることのバランスが取れずにもどかしく思うことが多い。でも、あらゆる場所に学べるきっかけがあるなら、その1つ1つを大切にしてゆくことがいま一番やるべきことではないかと思うのだ。

以前のブログを読む

農家民泊ダブルヘッダー(1200字書いてしまった)

昨日、チーズとの感動の出会いを報告した。

しかし実は早速、昨日の夕方、怪我をさせてしまった。

ああ。

柵にしているワイヤーメッシュに左のツノを引っ掛けてしまい、半ば折れてしまった。環境になれていなかったため驚いてしまったらしい。

様子を見ようと思っていたが、今朝も血が止まらない。あわてて、館山の獣医さんまで車を走らせる。

結果、最近感染がそれほど進んでいなければ10日分の薬で回復するとのこと。こんなことをいきなり報告しないといけなくなり、とても辛いのだけど、明日からしっかり薬を飲ませなければならない。なんとか治って欲しい気持ちでいっぱい。

 

本題に入るが、今日は東京からの中学生の2泊3日の受け入れと、林良樹さんと一緒に行う千葉大学の学生の受け入れのダブルヘッダーなのだった。冒頭に書いたように、急遽チーズを病院に連れて行ったので、その間は完全に林さんにお任せしてしまった。

 

病院から帰り、ホームセンターでワイヤーメッシュを10枚購入し、中学生の迎えは妻に任せて子供達とヤギ小屋の周りにワイヤーメッシュを張る。すでにあるところに重ねて張ることでチーズが柵から顔を出せないようにする。

 

メッシュ張り作業が何とか形になったところに、中学生が7人登場!自己紹介をしてからは、畑体験。

夕飯のおかずにするソラマメの収穫。

f:id:takehirosudo:20180512231802j:image

我が家のそら豆は、今年はあまり上手く育たなかったけど、中学生たちが食べるのには十分な量。収穫後にはさやを外して、夕食でいただきました。

 

f:id:takehirosudo:20180512231814j:image

その後は梅収穫。梅の背が高いところは、ちょっと枝を引っ張って、背伸びをして収穫していた。

 

「自然っていいな。なんかすごい楽しい。」という言葉が、言わされた感じではなく自然に出てきていて、この空間をこれからも大切に作っていこうと思った。

 

夜は自分たちでおにぎりを作った。玉ねぎもソラマメも美味しいと言って食べていた。そして、最近恒例のたこ焼き!たこ焼きに関しては我が家の子供達が非常に燃えるので、子供達に任せておけば、参加者たちにも美味しく食べてもらえる。ま、子供達が疲れると私が焼きまくるのだが。

 

中学生と食事が終わると、すぐさま林邸で行われている千葉大学バーベキューに合流。学生たちで準備した素敵な夕食が始まっていた。ふと見ると、女子学生が中心に焼いていたので、おじさんはそこに割り込んで勝手に焼き始めることにして、女子学生たちもご飯を食べれるようにしてもらった。林さんにも1日任せっきりになってしまったし、すでに自宅で夕食をすませてきた私の役割は焼き方くらいしかないのだ。

 

それでも、焼いていると近くによってきてくれたり、手伝ってくれたりする学生と話すこともできる。大学生と継続的には以降関係でイベントを始めて、途中間が開いたものの、10年近くが経つ。

今年は、初めて年間を通して学生が通ってきて、米作りをやりながら地域での働きについて考える一年になる。その最初の授業として、最高のスタートができたのではないか。

 

すぐに結果を求めるのではなく、大学の先生や学生たちと共に歩みながら具体的に動いていきたい。

以前のブログを読む

ヤギがやってきた!

f:id:takehirosudo:20180511232747j:image

 

いつもと同じ風景?

小屋の脇に、白いものがあるのが見えるだろうか?

拡大すると。

f:id:takehirosudo:20180511232756j:image

あ、あれは!

ヤギだ!

 

f:id:takehirosudo:20180511233529j:image

昨年12月にサツキを亡くして以来、ヤギを飼うことを迷っていたんだけど、もう一度お願いして譲ってもらって飼うことにしたのだ。

 

名前は、チーズになった。由来は知らない。子どもたちがそれがいいというので、それもいいかな、と思って決定した。

2月20日生まれのメスだ。

 

f:id:takehirosudo:20180511232835j:image

今日までいた家は広い運動場があったのだが、我が家にはないので、少しかわいそう。まだ環境になれないので、切ない声を出しながら大声で鳴いている。早く慣れてくれるといいのだけど。

 

初めて飼ったときも気をつけていたつもりだったが、2回目の今回はもっと慎重に世話をしようと思う。

ヤギのことを観察して、いろいろ勉強していこうと思っている。

私が近づくと、近寄ってきて手を舐めるようにはなったので、まずは彼女と友達になるところから始めないとな。

以前のブログを読む

田植えは楽しい!

f:id:takehirosudo:20180510232748j:image

 

何をいまさら、という感があるが、今日は王国でさし苗の日。さし苗、というのは一度植えた後に、欠株しているところに補植する作業をさす。朝から田んぼに入って、作業を進める。作業していると、田植えって楽しいと思う。というのも、イベントの際は植え方を説明するくらいで自分で植えることはほとんどないし、自分の田んぼは機械で植えるので、手植えすることはほとんどないのが実情。

しかし、改めて手でやってみると、苗を植える感覚というのは独特なものだ。柔らかい土にリズムよくさしていくと、なんか気分まで高揚してくる。手で植えているから、この苗が育っていく先も描く余裕もある。

私たちが差し苗をしている間に、代表はトラクターで代かき。この作業も、本当に美しいのだ。代かきがされた後の田んぼには、静寂が訪れる。泥をかき回しているので、水は茶色く濁っているのだけれど、代かき直後にしか見られない不思議な情景になるのだ。その美しさは、田仕事に携わるものしか見ることのできないもの。

生きる感覚を感じたいために、農作業に取り組んでいるのかもしれない。

 

以前のブログを読む

3人寄れば・・・

f:id:takehirosudo:20180509233753j:image

 

お昼を食べながら、今勉強を見させてもらっているこの親御さんと進路相談。私なりに考えていることをお話ししていたとき、共通の知人の女性がたまたま同じ店に訪れた。

 

一緒のテーブルで話を再開した時、それまで話していた内容と少し内容が変わった。後からきた女性は、ちょうど今年から高校一年生になる子どもがいるので、子どもの受験が一番最近に起こった人だ。

 

塾講師の私、受験生の親、そして受験が終わった親と3人集まると、一気に話が現実味を増してきた。受験だ!焦らなきゃ!ということではなく、子どもの成長を見守ろう、今一生懸命やっていることを終えてからでも遅くない、という方向になった。

 

田舎に暮らすことの特有の問題である、進学先の選択が少ないということはあるものの、その中でも進みたい進路を探すことは可能だし、周りの大人はきっとそのお手伝いをすることが仕事なのだと思う。

 

私の課題としては、どうすれば子どもたちが勉強をやる気になるお手伝いができるかではないかと考えているのだけど。

それにしても、何にしろ3人寄ったら面白い方向になるかもしれない。大げさかもしれないけど、三位一体とは、こんなことにも現れるのかもしれないな。

 

以前のブログを読む

千葉県自伐型林業交流会@旧老川小学校

f:id:takehirosudo:20180508221502j:image

午後から、大多喜町にある旧老川小学校に仲間といった。自伐型林業交流会に出席するため。昨年10月にも同じ場所で行われたセミナーにも参加して、この場所に来るのは2回目になる。

中嶋健造氏の自伐型林業にかける熱い想いを聞いて、あらためて自分もなんとかしたいと思い始めている。

参加者は30人弱で、こじんまりした会だった。しかし、中嶋氏の講演の後の交流会では、一人一人自己紹介をして、何を目的としてこの会に参加したのかを語り合えた。

たんに「自伐型林業いいよ!」というだけではなく、参加者それぞれが抱えている課題を聞けて、それも面白かった。おかげで、その後に開かれた懇親会でも、なんだか最初から打ち解けて話すことができたような気がする。

自伐型林業に取り組みたいと思い始めて6年目くらいになるだろうか。何回かフォーラムをやったりワークショップをやったりしたが、具体的に道づくりを始められているわけではなく、自分が遅れている感じがして、ちょっとどうしようかな、という思いもあった。

でも、今日の交流会に参加して、やはり自分はこれに取り組みたい、取り組むべきだと感じた。個性的な人にも出会えたし、新しい可能性を感じることもできた。

というわけで、今月か来月中にユンボ講習を受けに行こうと思う。とにかく、なんか動き出さないと、もやもやが晴れないだろう。

以前のブログを読む

“ひとの居場所をつくる”(西村佳哲著)

f:id:takehirosudo:20180507232245j:image

 

朝一の、嵐がきそうな風景。

 

著者の本が好きで、よく読んでいる。各界で活動している人々にインタビューして、それをまとめた本を多数出版している。本書は、書名に惹かれて購入した。早速、引用したい箇所がある。

 

「文化」は多義的な言葉だ。

(中略)

 僕自身は、人間らしく生きてゆくための創意や工夫として、その言葉を認識している。

 誰かに言われるままに働いたり生きていたり、自分で考えることの出来ない精神状態には陥らずに、心と頭と身体をちゃんと動かしながら、日々の暮らしや仕事を少しでも良くしようとしてゆくことが、“文化的“な営みだと思っている。

 

この言葉は、まさに私が日々考えていること。農村で暮らしながら、少しでも良くしようと日々考えて、実行している。何より、この言葉にある”文化的“という言葉が、自分にとって大きな励みとなるのだ。

どんな仕事をしていても、暮らしや仕事をよくしていこうとするためには、工夫が必要だ。誰から命じられるわけでもないから、どこまでもやっていける。

もちろん、経済的な余裕はあまりないので、そこはなんとかしたいところではあるが、それはそれとして、自分の暮らしをどうデザインするかが大切になってくると思う。

まだ、誰かに見てもらえるようなデザイン的な場所になっているとはいえない。

だけど、日々の暮らしに、少し意識を加えていきながら、素敵な暮らしをつくっていきたいと思うのだ。

もともと、自然王国に来ようと思ったきっかけは「みんなが集まれる場所をつくりたい」という思いがあったからだ。思い続けていれば、行動が続くし、きっかけにも出会えるものだと思う。

 

さて、今日の王国は、嵐の前の何とやらで、午前中は雨が降っていなかった。王国田んぼのトラクター作業はすべて代表の藤本がやっているのだけど、藤本が先日腰痛になってしまい、今日は急遽私が代打で代かきをすることに。

 

結果からいうと、無事に代かきを終えることができたのだけど、自然王国にある田んぼがいかに深く、機械操作が難しいものであるかを初めて知った。我が家の田んぼもそれなりに難しいのだけど、王国の方がずっと条件が厳しい。

やはり、実際にやってみると見えてくるものがちがって面白い。

環境を帰る、というのは大切なことだな。

 

以前のブログを読む

気力全開

f:id:takehirosudo:20180506222406j:image

 

今朝、自然王国では朝7時から田植え。昨日は渋滞で午後を過ぎてからの到着になってしまったため、先に着いていた学生のみ田植えしたので、社会人の皆さんは今日が初めての田植えになる。

 

f:id:takehirosudo:20180506222422j:image

朝7時から始めるために、それよりも前にみんな起きていて、準備万端。

水は少し冷たかったけど、朝日がちょうど体にあたって気持ちよかった。

参加者の気力も充実していたので、1時間半程度で予定されていた面積を植え終わった。

田植えなどの作業を一緒にしていると、昨日初めて会った人たちでもどんどん打ち解けて行くのが、身体を使った作業のいいところだと思う。

 

稲刈りにまた来ます!と笑顔で帰っていった参加者の皆さんとまた会えるのが楽しみ。

4ヶ月後の王国は、どんな風になっているだろう?

 

夜は、里山オフィスの運営会議。4月から始まって以来、テーブルや机などを搬入し、オフィスで作業する人も何人かいたのだが、運営会議は初めて。

メンバーでシェアするオフィスなので、どんな方向性で使っていくか、これから練り上げていくところだ。何にしろ、作っていくところが一番面白いわけで。そして、メンバー同士でも、思っていることをどんどん出し合いながらよりよい方向を目指して進んでいける。共に進む、ということができるメンバーでやれるのは幸せだ。遠くに住む人もいるので、全員が一堂に会することはなかなか難しいかもしれないが、意思疎通を図っていきながら、素敵な空間が作れればと思う。

 

朝から晩まで気力全開すぎた1日。毎日全力を尽くしていくしかないだろう。

以前のブログを読む

継続するということ

f:id:takehirosudo:20180505220625j:image

今日の自然王国でのイベントは、早稲田大学の学生と、社会人プログラムの参加者での合同田植え。毎年王国に来てくれるので、ふと何回目かを尋ねてみたら、今年で15回目とのこと。私は2回目からかかわらせてもらっているので、途中別の仕事をしている時に何回か抜けたことを計算すると10回くらいは一緒にやらせてもらっていることになる。

 

参加する人は毎回変わるのだけど、中にはプログラムを終えてからも継続的に参加してくれる人々もいる。そんな再会も楽しみの1つ。

 

初めて自然王国に来て農業体験をすると、多くの人に何らかの衝撃が訪れるようで、その感想を聞きながら、自分がなぜここにいるのかに思いをはせる。

深い考えや目的があって来たわけではなく、登紀子さんとの出会い、故藤本敏夫氏の遺稿集をたまたま読んだことがきっかけで鴨川に来てしまい、今もここにいる。

いつもイベントの時は毎回同じようなことをしているけど、やはり毎回何か違うことが起こっていて、自分の動きをふっと見つめ直すきっかけにもなる。ただ単に、お客様として受け入れているのではなく、やはり何かを一緒に生み出したい、というような思いがあるのだ。

継続しているからこそ、やればやるほど感じることがあるのだな。

以前のブログを読む