朋、遠方より来る2

朝日に照らされた自然王国事務所。賑やかだった土曜日とは変わって、すっかり静けさを取り戻している。

今回は、はるばる高知県から、学生時代のキャンプ仲間の家族が我が家を訪れてくれていた。昨日書いた、これまたキャンプ仲間の「アカリトバリ」を聞くために、はるばる来鴨したのであった。さらに、先日テレビで自然王国が放映されたのを見てくれていて、一度家族で来てみようとなったらしい。彼女と会うのは15年ぶり以上だった。お子さんは高2と高1になっていた。名前だけ知っていた旦那さんと会うのは初めてだった。

金曜日の深夜から、今朝まで3泊してくれて、その間いろんな話ができた。お子さんとは一緒にチーズや鶏のえさやりをしながら、進路について考えていることなどの話を聞いた。進路を真面目に考えている、頼もしい少年だった。旦那さんとは、王国や鴨川での暮らしのことについて、自伐型林業に出会って高知県に行ったことなど、普段考えていることを話すことができた。農村での暮らしなど、共通する話題があって話しやすかったし、包容力のある人柄が素晴らしかった。友人である彼女とは、学生時代の話はもちろん、障害を持つ娘さんの環境をこれからどう整えていこうか考えていることなどの話を聞いた。

学生時代にはみんなで遊びに行ったり、ワークキャンプをしたり、楽しく過ごしたことが多かったのだけど、あれから20年以上経つと、話題は必然的に、これからどう生きていこうかという話にならざるを得ない。

誰の話を聞いても、他人事ではないし、自分のやりどころを考えさせらたし、普段の日常とは全く異なった2日間だった。来てくれた友人たちに、心から感謝したい。

今回、私にとっての自然王国大収穫祭は、友との邂逅の場となった。誰かに誇れるような立派な実績はないけれど、どんくさくコツコツ生きて来たことが、今回のように友人たちが集まれる場所を作ることにつながったのかもしれない。

自然王国では、今年最後の草刈りが始まった。農作業に終わりはないけれど、草刈は、これが終われば来年までは刈らない。季節は待ってくれないし、自分から自然に働きかけていかないとな。

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朋、遠方より来る

王国の収穫祭に合わせて、金曜日に高知から、土曜日は大阪と東京から古い友人が来てくれた。学生時代に、一緒に韓国などでワークキャンプをやった仲間たちだ。

大阪からの2人は、アカリトバリというユニットを組んで演奏していて、今回収穫祭のパフォーマーとして来てくれた。

今年の7月の帰省の際、偶然彼らのライブを聴きに行くことになって、その時の演奏がすごく心に響いて、ぜひ王国の収穫祭で歌っでもらいたい、鴨川の人々にも聞いてもらいたい、と思った。

そして、念願叶って、彼らを呼ぶことができたのだった。当日は天気もよくて、彼らの声が王国に響きわたった。来てくれて、本当に嬉しかった。

昨夜は、高知と東京の友人家族も一緒に我が家で餃子鍋パーティー。まるで学生時代の再現のようだった。ても、もちらん単なる再現ではない。それぞれ人生を歩んで、経験を積み重ねた上での再現だ。そして、ここからまた新しいもの、感情が生まれていくのだと思う。こんな場を、これからもつくっていきたいと強く思った。

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10/20自然王国大収穫祭に向けて!

午前中は、タアサイ、のらぼう菜、そして白菜の苗の植え付けを行なった。一般的には直播きといって、種をそのまま畑に蒔くことが多いのだけど、確実に育てるために苗に仕立てたのだ。冬には大きく育って食卓を彩ってくれるだろう。

午後からは、道のこさ切り。王国の敷地ではないのだが、王国を訪れる車が木の枝に当たってしまっているのがずっと気になっていた。そこで、地主にお願いして、車に当たりそうなところを切らせてもらった。

王国には、小がるくんという、片手で扱えるチェーンソーがあるので、軽トラの荷台に脚立を載せて枝葉を落としていった。最初は調子よく落としていけたが、だんだん疲れてきてしまい、最後の方はへばる寸前であった。小さくても、チェーンソーはなめてはいけない。

でも、おかげさまで気になっていたところは全て切ることができた。これで、収穫祭に来てくれた人も、枝葉を気にせず進んで来れることだろう。

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憲法の伝道師に会いに

慌ただしく朝の作業をすませて館山へ。伊藤真氏の憲法講演を聞きに行くためだ。司法試験受験生の頃、彼のビデオ講義でずっと勉強していたので、いらっしゃるなら是非聞きたいと思ったのだ。20年近く前、「憲法体系マスター」という授業があって、その中で忘れられないシーンがあったので、再現してみる。

ある人に、「日本国憲法で、一番大切な部分はなんですか?」と問われた氏は、「日本国憲法には三大原則があり、1国民主権、2平和主義、3基本的人権の尊重です」と答えた。

「いえ、最も大切な部分はなんですか?」

「…。」氏は言いよどんだ。すると、

「憲法で最も大切なのは、憲法13条の「個人の尊重」です」と言われたそうだ。

当時、この話にとても驚いた。なぜなら、学校では憲法の三大原則を習うだけで、最も大切なことについては習った記憶がなかったからだ。

では、「個人の尊重」とは何だろうか。ここからは今日の講演スライドから引用する。

日本国憲法の根本価値

憲法13条前段(個人の尊重)

「すべて国民は個人として尊重される」

一人ひとりの自由を保障し、誰もが人間としての尊厳を持って個として尊重されて、生きることができるようにすることをめざす。

→一人ひとりを大切にする。

存在価値の保障

とあった。憲法のいう「個人の尊重」は、利己主義とは全く異なり、一人ひとりを個として尊重することなのだ。このことを、改めて強く思い知った。

憲法について書くことは、政治的なことを書くことにつながるのだけど、憲法改正について賛否を問うなら、憲法とは何かを考えずして、答えは出せないはずだ。

氏は、「憲法を知ってしまった責任として、その憲法の価値を実現しなければならない。憲法の伝道師となって、どこにでも行く」と言っていた。20年前も言っていた。ずっと継続されているのだな、と感銘を受けた。

私は今特別な活動をしているわけではないけれど、日々の暮らしの中で気づいたことを積み重ねて行くことだけは、し続けよう。

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読解力をつける

「AI vs 教科書が読めない子どもたち」(新井紀子著 東洋経済新報社)という本が、八重洲ブックセンターに平積みされていた。流し読みしかしていないので、中身について述べることはできないのだけど、衝撃的な事実は、教科書の文章を読めている子どもが3分の1しかいないという事だ。

実はこのことは、普段の塾講師の仕事で中高生と接しているときに感じていたことだった。例えば、国語の問題では、出題文を最初から読まずに、設問のために引いてある傍線前後だけを読んで、辻褄を合わせようとして合わない、ということが多発する。

授業の中では、この文章が筆者の主張で、これが具体例、ここに筆者の問題意識があるんだよ、こんな形で文章が構成されているんだよなどと説明するのだが、それが彼らの読解に活かされているようには感じられず、自分の無力さと虚しさを感じていた。

学校の勉強や受験勉強に役立つことがあるとすれば、活字情報を自分の言葉で組み立て直す力が身につくことが挙げられる。現状では、英語にしても何にしても、教科書や参考書の説明を読んで理解する作業をする子が本当に少ない。教えられないと、黙って待っている子どもたちが多い。

自分で本を読めるようになれば、わからないところを調べる気力が湧いてくるのではないか。今までは、私の伝え方の技術をもっと向上させれば問題は解決するのではと意気込んでいるところがあったのだが、そもそも受け入れる素地がないとただ熱のある、羅列された音が聞こえているだけになってしまうだろう。

読解力とは、筆者のメッセージと、その構成を読み取る力と考えている。その力がつけば、自分で文章を書くときにも応用できるはずだ。

「シカゴ スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術」(吉岡友治著 草思社)は、自分の考えをまとめるために、大変有益な本だった。この本を再度読み直して、中3の受験前最後に、なんとか道筋をつけるようにしていきたい。

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いつか、有楽町に。

8時半前のバスに乗って上京。交通会館にある、ふるさと回帰支援センターにご挨拶に行く。先日、千葉県担当の方が視察に来てくださったことをきっかけに、何か再び鴨川市と王国でセミナーでもやれれば、といった話になった。年内にやれればいいのだが。打ち合わせを進めていきたい。

その後、隣にある無印良品の店へ。行ってみたら?というお声かけをいただいたので、行ってみようと思ったのだった。一階は物産の販売になっていて、とてもきれいに展示されていた。美味しそうなピクルスがあったので、お土産に買って帰る。

今、みんなみの里で売っているにらファイトを、いつか無印で売れれば、と思う。その時はにらファイト、という名前ではなくなっているかもしれないのだけど。ふと、展示されている様子が目に浮かんだ。実現するかも?

せっかく東京に来たので、前から行ってみたかった第一教科書へ。JR大久保駅から見える。

ここは普通の書店では売っていない、学校教科書を販売しているお店なのだ。業界の人しか来ないみたいな、静かな店だが、教科書とそれに関連する問題集が飾り気なく並べられていたので、かえって興奮してしまった。

前から欲しかった、中学数学教科書を3学年分購入する。英語にしても数学にしても、今になってみると教科書ってなんて面白いんだと思うのだ。

久々の東京一人歩き。美味しそうな店はたくさんあるし、銀座には高級店がいっぱいだし、完全なお上りさんであった。

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拠点、にしよう。

みんなみの里に寄ってみると、自然王国で出している辛胡椒の隣に、にらファイトが置いてある。おかげさまで、いろんな方から感想をいただいている。コツコツ売っていきたい。

昼からは、久しぶりに里山オフィスへ行った。最近は、たまに会議で使う程度で、あまり使えていなかったのが実情だ。里山オフィスを借りようと思ったのは、シェアオフィスという形にすることで、普段はそれぞれの場所でバラバラに仕事をしている人々が集えば、何か新しいものが生まれたり、交流ができるのではないかと思ったからだ。

しかし、実情は、せっかくシェアしている人々もそれぞれの現場が忙しく、わざわざオフィスに集う時間もないといったところなのだ。率直に言えば、目論見が甘かったと思わざるを得ない。

そんなことを思いながら、2時間ほどオフィスで仕事をする。もともと教室だったところなので、広くて天井が高くて、結構落ち着くし、集中して仕事ができる。家にいるといろんなことが気になって、気が散ってしまうことが多い私は、こんな場所があることがとてもありがたい、と改めて思った。

拠点にしよう、と思ったことは、きっと間違ってないと思う。

拠点にする方法が必要なのだ。

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出来事の羅列。

6時起床。6時45分、ラジオ英会話。7時朝食。7時半、柔軟体操、四股踏み。8時、甥と動物の餌やり。9時頃、出荷米の袋詰め。10時半、あて名、請求書書き。12時、昼食、休憩。13時、コメ出荷のため郵便局へ。ガソリンを入れて帰宅。14時、営農組合にてもみすりの準備。14時半、もみすり開始、15時半、農協にて、来年度作付けの水稲肥料と農薬の予約。16時、塾の予習。17時、夕食。18時、塾へ出発。19時、授業開始。22時帰宅。風呂、妻が見るドラマをチラチラ眺める。24時、書くネタがなくて、今日の1日を羅列する。

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甥とたわむれて、王国で草刈って。

朝は昨日から泊まりに来ている4歳の甥と一緒に動物の餌やり。彼もだいぶ大きくなって、私のことを「武おじちゃん」というのでなんだかかわいらしい。小二になる彼の兄は何回か一人で泊まりに来ているのだが、弟は初めて一人で田舎に泊まっている、というわけだ。自分の子どもが小学生高学年になると、小さい子がやたらと愛おしく思えてくるのは、昔の我が子に雰囲気を重ねているからかもしれない。いつもと同じ作業でも、いつもと違うことがあれば、何か新鮮になるし、当たり前と思っている作業にも新しい発見があるものだ。4歳でも、一生懸命やる姿はとても素敵だ。

甥に別れを告げて、自然王国へ。イベントが終わり、今日からは鴨川自然王国大収穫祭2018の準備が始まった。と言っても、私がやるのは主に施設全体の草刈り。収穫祭まで2週間を切ったので、準備にも気合が入ってくる。特に今年は、大阪から友人がわざわざ演奏しに来てくれるので、いやが応にも期待は高まっているのだ。ぜひ、10月20日は多くの人に自然王国に来てもらいたい。

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