これからの活動の軸に、「自給力を取り戻す」ことを据えたい。
それは、誰かのためだけではなく、まずは自分のため、家族のため、周りの人のため。
今から9年前に鴨川に引っ越してきたときは、
自給のことなんて、ほとんど考えていなかった。
どうも、こちらに引っ越してくる人は「自給自足がしたいんです」という人が多くて、
なんだそりゃ?という驚きもあり、いろいろと考え始めた。
日本の国の自給率はカロリーベースで39%。
金額ベースではかるべきという議論もあるが、それはさておき、
生命維持の根幹である食を他国にほとんど任せきりというのは、正常ではない。
しかし、「自給率を上げよう!」という運動をするよりは、
私はまず、自分の自給力を上げていく道を選びたい。
なぜなら、本来自給というのは、その言葉通りで、まず自分が生きていけるか、ということが一番根本にあるはずだからだ。
自分の力でできることが積み重なっていけば、それを人に伝えることもできるし、
さらに大きく展開していけることにもなる。
それを方法論にまで高めていけば、政策にも関わることになるかもしれない。
また、「自給力をつける」のではなく、「自給力を取り戻す」のだと考えている。
ちょっとずれているかもしれないけど、人は本来「自給できるイデア」を持っていると仮想してみる。
本来できたはずのものが、技術の発展に伴い、使わなくなっていっただけなのではないか。
とすれば、それを様々な活動を通じて取り戻すことができるのではないか、ということ。
たとえば農作業体験が喜ばれるかというと、おそらく人間の生命活動の原点に触れた気がするからに他ならないだろう。
農家民泊で来ている子供たちの笑顔は、作られた笑顔ではない本当の気持ちが表れていたのだもの。
自分自身、今年初めて稲作を終えた。
たくさんの人の支えを得ながらだけれども、倉庫に入った米を眺めるたびに、
えも言われぬ感情がわき上がってくる。
これで一年生きていけるなぁ、ということだ。
米があれば、今日の飯には困らない。
米食って、踏ん張ろう。
「自給力を取り戻すプロジェクト」始めます。
アイディア募集します。
また、だんだんに私たちが考えていることも発表します。