When I’m sixty eight.

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Tさんご夫妻を送り出した後、デンマークから、68歳の男性、ハンスさんが泊りに来てくれた。直接我が家を探したわけではなく、日本の友人からの紹介で我が家にきてくれた。朝お迎えに行って、第一印象から穏やかな方だな、と思った。68歳というと、私の母と同じ歳。

アメリカで働いていたことがあるとのことで、英語がとても流暢だったので、コミュニケーションを取るのも比較的うまくいった。

何より、ハンスさんの人柄がすごく豊かで、包み込まれるような感じだった。お話が好きで、いろんな話をしてくれる。

デンマークでは、いくつになっても、いろんなことを学べる学校があり、彼はそこで学びながらそこの生徒をサポートするようなボランティアをしているそうだ。

彼の話の中で、何度も「みんなといろんなことについて話し合うことの楽しさ」という表現が出てきた。

英語だからかもしれないけど、何のてらいもなく「楽しさ、喜び、幸せ」という言葉が出てくるのだ。環境や社会についてもフランクに話してくれて、彼と同世代の日本人からはなかなか出ないような話をすることができた。

ビートルズの歌で“When I’m sixty four”という歌があるのだけど、歌詞の内容とは全然関係ないのだが、ハンスさんと話している時の私の頭の中はこの曲が流れっぱなし。

自分がおじいさんになるなんて40すぎても想像できないが、こんな風に話ができる人になれればと願う。

私が司法試験に挫折して、いましている仕事の話をすると、「君の選択は間違えていないし、私は君を支持する」と言ってくれた。

私が言って欲しいと思っているような言葉を言ってくれただけかもしれないけど、今日初めて会った人とこんな話ができるなんて、なんて素敵なんだと自然と感動したのだ。

彼が我が家にきてくれて、本当に嬉しかった。明日お見送りに行くまで、貴重な時間を共に過ごしたい。

 

もう1つ、今日は東京からの中学生13名の1日農業体験の受け入れと、この中学校の受け入れは、今年で4年目になる。受け入れ農家の数と生徒の数が合わなかったのか、我が家は2グループ受け入れることになった。

 

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心配していた雨は朝方には上がり、昼頃からは熱くなるほどだった。

午前中は夏野菜を植えた後、大豆を定植予定の畑にあらかじめウサギ防止の網を張ってもらった。13名と多くて、慣れない作業だったのだけど、少しずつできるようになってきた。

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午後からは野菜の支柱立てと結束。野菜の管理作業は初めての人にはなかなか難しいのだけど、飲み込みも早くてうまく仕上げてくれた。

 

学校によって連れて来られる場合、あまり積極的でない子たちもいるのだけど、今日の子たちは少しは楽しめたようで、こちらも安心した。

ハンスさんと直接話す子たちはいなかったんだけど、ハンスさんの穏やかさを感じてくれたかなと思う。

 

 

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