ネットワークをひろげる

王国に、日高晴子さんという78歳の女性が
宿泊されています。
彼女は、京都の会員さんの紹介で王国を訪ねてこられました。
とても活発な女性です。
現在は、八千代市のケアハウスで暮らしておられます。

京都で平和運動に携わっておられた関係から、
ずいぶんとネットワークの広い方です。
ケアハウス入所を機に八千代に移ってこられたのですが、
最初は京都でできたような関係が築けるかどうか不安でした。
入所当時、園に対して、同じ入居者に対して、
「こんなことしましょ。」と提案しても、みんなにそっぽを向かれました。
でも、そこで腐ってしまう日高さんではありませんでした。

園長に許可を得て、園の境界の向こう側の藪(他人の所有地)を、
こつこつときれいにしてゆきました。
2年間かけてきれいにした藪には、今年たくさんたらの芽が
でてきました。
一人では外に出たがらない入所者と一緒に、
月一回は地域のコミュニティに遊びに行きます。
そしてそこでは、同世代の方たちと楽しく語らったり
歌を歌ったりしています。
ネットワークは、待っていてもできない。
自分で動いて作ってゆくものだということを
身体で示している方です。
なにより、よく笑う方です。

そして、「さきおり」のできる人でもあります。
裂き織りとは、その名のとおり、布を裂いて織る織り方です。
(画像は、南部裂織です)
くたびれたシーツを使っても、和服を使っても
タペストリーや足ふきマット、バッグなどに変身させられます。

このさきおりを、日高さんが石井さんに教えてくれるとのことです。
みなさんも、さきおりやってみたくないですか?
自然王国の活動は、衣食住をトータルで考え実践する
ライフスタイルを提案するものですが、
「さきおり」は、衣に対する提案としてすばらしいものに思えます。
今回は一泊だけでお帰りになるのですが、
これから日程を決めて、勉強してゆく予定です。

王国の会員活動はみなさんのもっている技術や特技を発揮できる
場所でありたいという願いは、一歩ずつ実現に向かっているようです。
みなさんの思いをどのようにすればもっと実現できるのか、
私のやりどころはこんなところにもありそうです。

楽しいことをやりたい!
この思いを大切にしてゆきたい。

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いもづるサロン

Green-Tourism.netに、
いもづるサロンという集まりのお知らせがあります。
ちょうさんこと鈴木張司氏がお話しをします。

Websiteによりますと、月一回のペースで都市農村交流を
考える会をやっているようです。
このいもづるサロンは、ちょうさんが所長をしていた
飯山市東京出張所「故郷庵」から始まったらしく、
それで今回はちょうさんの登場、と相成ったわけです。

時は3月16日(木) 18時から19時まで
会費は無料です。ちょうさんによると、30人くらいまでなら
入れるそうなので、お時間に都合のつく方は、
Green-Tourism.netまで御連絡ください。
(私はちょっと行けません)

ちょうさんといえば、明日10日、東京にて信州を考える
「ヤングオフ会」というのもやります。
こちらは信州にかかわりのある20代から40代までの方たちが
あつまってわいわいやろうという会だそうです。

面白いことをやろう、という人はたくさんいるのですね。

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育ちゆくものたち

11月に植えたたまねぎの写真です。
今回は昨年の12月ころまで定植を
続けたのですが、やはり一月違うと生育がぜんぜん違います。
早生種と晩生種というように品種の違いもあるのでしょうが、
6月の姿がどうなっているか楽しみです。

今日の種まきは、かぶ、水菜、小松菜、春菊、山東菜、葉大根です。
大体20日から50日後に収穫を迎えます。
ちなみに、20日前後で収穫できるのは山東菜
50日くらいかかるのはかぶです。
山東菜は、白菜に似た味の葉物です。葉大根というのは、
その名のとおり葉を食べる大根です。根っこはそんなに大きくなりません。
香りが豊かで、おひたしにすると最高です。

土と向かい合う時間は、土しか見ていません。
聞こえるのは、鳥の声や、風にそよぐ林の音。
土を切る鍬の音です。

畝を立て、畝をならし。
溝を切り、種をまく。
溝にもみがらをかぶせて、鍬で畝の上を鎮圧する。
水をやる。
ただ、これだけの作業の繰り返しです。

静かに集中できる時間を過ごした後は、
やり終えた充実感が沸いてきます。
明日も、種まきをする予定です。

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春の陽気

一日穏やかな天候でした。
鴨川では、20,7℃まで気温が上がったようです。
心なしか、気分も陽気になってしまいました。
梅の花も満開になりつつあります。
梅は、桜に比べるとおしとやかに咲いているように見えます。
白い花も、心を和ませてくれます。

引き続き、もみがら運びを続けました。
今日は50袋以上つめました。
今回で、もみがら運びは終わりです。
合計すると、300袋くらい運んだことになります。

やっぱり、春を迎えたとたんに忙しくなります。
やることがどんどん増えてくるし、これからは秋まで
目いっぱい動いてゆくつもりです。
そんな中で、忘れてはならないのは、
「自分は今、どこに立っているのか?」ということを
確認することだと思っています。

日々の忙しさに、つい後回しにしてしまうことが、
意外と重要なことだったりするのです。
だから、「やれることはすぐやる」という姿勢で
心を込めて、自分にしかできない仕事を見出し、
実践してゆきたいです。

明日は最高気温が8℃だそうです。
暑かったり寒かったりするので、風邪を引かないように
がんばらねば・・・

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家畑始めました。

午前中は確定申告に行きました。
普段はなんだかんだと仕事があるので、休みの日には
まとめて用事を済ませることになります。

今日は昨日も書いたとおり、家でジャガイモを
植えることにしていました。
今までおばあさんがやっていたのですが、
私が来たことで、私にやらせてもらえるようになりました。

王国でも何度もしていますが、
自分で最初から責任を持ってやるのは初めてなので、

絵とき 金子さんちの有機家庭菜園

絵とき 金子さんちの有機家庭菜園

を参考にしています。

この本はイラストでわかりやすく説明してあるので、
これを基本にして、自分のやり方を確立していくつもりです。

写真でわかる金子さんちの有機家庭菜園

写真でわかる金子さんちの有機家庭菜園

も新しく出ましたが、最初に出たイラスト版のみで
何とかやってゆけそうです。

家庭菜園レベルなので、
メークイン3キログラム、男爵を1キログラム
定植しました。
それから、近くのホームセンターで買ってきた
春菊、水菜、ガーデンレタスの種をまきました。

家の目の前に畑があるので、
観察もしやすいし、生長が楽しみです。
王国では鍬をあまり使うことがないのですが、
今日はほとんど鍬で作業しました。
久々なので、腰が痛い・・・

王国でも家でも畑をやれて、楽しいです。
土地や気温の違いで、王国畑にも活かせることが
あると思うので、家畑もしっかりやってゆきます。

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日の出

朝6時13分に撮影したものです。
日の出が、だんだん早くなっています。
我が家は、平地に立つ2階建てなのですが、
高い建物がないため、一階からでも
きれいに日の出が見えるのです。
今までに見た一番きれいな日の出は、
高校時代に見た伊勢湾からの日の出です。
太陽が自分のほうに向かって一直線に
伸びてくる姿は感動的で、今すぐ海に
入ってしまいたい!と思ったほどでした。

今はなかなか旅行に行くこともできませんが、
天気のいい日はいつも日の出を見ることができます。
薄暗い朝、山の頂がだんだんと白くなり、
赤い太陽が顔を出し、全部顔を出すと、
それまでとは全く違った明るさが地面に向かって
広がります。
毎朝、「太陽がきれいやね」と言い合っています。

朝の時間は、資料を読んだり家の周りの草かきをしたりと、
王国へ上がる前にやれることをやっています。
田舎で暮らすと、畑じゃなくても当然草は生えてくる!ので、
時間の使い方を考えるのが楽しいです。

明日は、休みです。
家の畑をやる日です。
ジャガイモ定植をおばあちゃんと一緒にやります。
畝立ても日曜日にしておいたし、
後は植えるだけです。
楽しみだ。

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引き続きジャガイモ定植

昨日に引き続き、今日もジャガイモ定植をしました。
今日はキタアカリと北海こがねという品種を植えつけました。

昨日定植した事務所横の畑は、
石が多いものの、土は比較的やわらかいので
ほぼ平畝(ほとんど畝を立てない)状態で
植えつけられましたが、
第一農場(4年前から使い始めた畑)は、そうはいきません。
だから、きちんと畝を立ててから植えるようにしました。
畑作業の参加者は5人と少なかったのですが、
人数が少ないほうが役割がたくさんあるので
目いっぱい働けて楽しいです。

管理機で溝を作った後、畝を立てる人、
畝に溝を掘る人、種芋を置く人、肥料を芋の間に置く人、
土をかける人。これだけの役割があります。

ここで、今回のジャガイモ定植のやり方を説明します。
まず、種芋は大きな芋は3つに、小さな芋は2つに分けます。
このとき、どの芋にも、大きな芽があるようにきりわけます。
溝は10センチくらいの深めに掘ります。
芋は、中心から中心までが30センチとなる間隔でおきます。
真ん中には、植物質のみを原料とする堆肥を入れます。
そして、その上に土をかけます。
これで終わりです。
(土かけ以降は又その作業時に書くつもりです)
ジャガイモは、六月初旬に収穫予定です。

作業自体は単純な役割分担なのですが、それぞれにポイントがあって、
一人一人がそれを理解して行い、終わらせる。
農作業に関わることは、一連の流れをみるという意味で
とても重要なのかもしれません。
どこからきて、どこにゆくのかがはっきりみえるので、
安心できるし、楽しいのでしょう。

なにげないジャガイモ定植にも発見はあるものです。

画像は、第一農場のオオイヌノフグリです。
それから、ためしに今日から旧暦を載せてみます。
現代農業でも旧暦特集があったし、前から興味があったので。

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豊かさの形

ジャガイモ植え付けイベントを行いました。
くわしくは、また自然王国レポートで報告します。
ここでは、今日の夕食を紹介します。

・ほうとう(手打ちうどん入り)
・回鍋肉
・白菜のコールスロー
・ふきのとう、ヨモギ、しいたけのてんぷら
・花豆の煮物
・ゆでたブロッコリー、菜花
・ノビルのぬた

このメニュ−を初めて見た方は、
「なんだ、しょぼいなぁ」
と思われるかもしれません。

でも、ほうとうと回鍋肉に入っている野菜はすべて
王国で栽培したものです。
ふきのとう、ヨモギ、ノビルは作業終了後に
みんなでとりに行きました。
しいたけは、事務の石井さんが自宅から持ってきてくれたもの、
石田さんからいただいたものです。
花豆は、会員のMさんが十何時間かけて
煮てくださったものです。
ほうとうのうどんは、昨日から仕込んで、昼に
のばしてうどんにしました。

何気ないものですが、幸か不幸か王国には
ビニールハウスがないので、取れる野菜はすべて
旬のものです。山菜はもちろん旬です。
肉厚のしいたけのてんぷらを食べると、
口の中にしいたけの汁がしみだしてきます。
しいたけを嫌いな人は多いと思うのですが、
これを食べると考えが変わるかもしれません。

ここにあるものは、金額的には決して高くないものだけど、
精神的にも肉体的にもとても充実させてくれます。
毎日毎日こんな風には行かないかもしれないけど、
王国に来てくださったときくらいはこのような
料理を食べてもらいたいです。
そして、一番大切なことは、王国が自家栽培レストランではなく、
一緒に作業をした後にここでとれたものを食べるという点なのでは
ないかな、と思います。

これが、豊かな形のひとつなんだと確信しました。

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涙雨

アスパラガス、去年は会員のみなさまに、何回も
作業を手伝っていただきました。
春、夏の草取り、冬の片付け。
草取りは、草が大きくなってしまってからの
作業になってしまいとても大変でしたねぇ。
本当にありがとうございました。
今年こそは、草を見ずして草をとる!上農の道を
歩まねばなりません。
(農業の言葉に、「下農は、草を見て草をとらず、
中農は草を見て草をとり、上農は草を見ずして
草をとる」という言葉があります)

春の芽生えに向けて、
午前中にアスパラの支柱立てをしました。
去年の台風で曲がってしまったトマトの傘用の
直管をあらかじめ切断してあります。
畝の両端に直管を垂直に立て、その二本をつなぐ形で
別の直管をクランプで止めます。
横につけた直管の上にフラワーネットが乗るようにします。
こうすることによって、アスパラの重みでネットがずり落ちたりするのを
防ごうという工夫です。毎回支柱立てを工夫してきましたが、
今回で確立できそうです。
トンネルのかけ方もそうですが、工夫を重ねてだんだんと
王国流の栽培法が確立してきています。

夕方ころ、藤本のおばあちゃんの家に降りてゆくと、
三尾さんから、「ジローが死んだよ」
と聞かされました。

えっ?

おばあちゃんによると、今朝まで生きていたそうです。
ずっと外にいるから、おばあちゃんが何度か小屋に入れたそうですが、
又出てきて外で寝ていたそうです。

ジローは、ずっと昔から自然王国にいた犬です。
私が来たころには、もう歩くスピードも遅く、
ほえるのも弱々しい感じでしたが、たまには一緒に
散歩したりもしていました。
しかし、2004年冬に新しくたなこが来て、子犬が二回生まれ、
里親を探したり、残った犬たちの日々の世話をしているうちに、
ジローの存在は、私から離れてしまっていました。
後悔先に立たずです。「ああしてやればよかったな」と
思っても、ジローはもう死んでしまった・・・

おばあちゃんは、「年だから仕方がないね」
と言っていました。
三尾さん、ちょうさん、石井さんと四人で墓穴を掘りました。
そして、花の種をたくさんまきました。
きれいな花がたくさん咲く日を待っています。

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外からの目

王国の会員さんから、
「miyaちゃんにぴったりな本があるよ」
と言って貸してもらったのがこの本です。

犬と鬼-知られざる日本の肖像-

犬と鬼-知られざる日本の肖像-

土建国家、官僚国家であるわが国の状況を事細かに
レポートしてあります。
どうしてわが国は、これほどまでに環境を変容することに
たいして寛容なのだろうか。
便利さを追求するあまり、都市景観などはほとんど度外視
されてしまうのはなぜだろうか。
補助金行政の欠点など、日本に暮らしていればメディアなどから
流れてくる情報で、これくらいのことは知っています。

しかし、その状況が一冊の本にまとめられると、
わが国の抱える問題点が一気に提示されてしまい、
暗澹とせざるを得ませんでした。
何気なく眺めている景色も、外国人の目から見ると
こんなに異様に見えるのか、と気づいたときは驚きました。
そういえば、韓国によく行っていたころは、韓国の特色を
よく韓国人の友人に話して面白がられていたっけ。

もちろん、彼の書いていることに全面的に賛成、
日本ダメダメというつもりはありません。
その時代ごとに、必要とされていたものは違っていた
だろうし、これから何とかしてゆこうという
気概があれば物事は好転するだろうと考えています。

しかし、わが国の抱える問題点をこれだけ端的に
表現できることに感嘆しました。
いや、感嘆している場合ではありません。
何とかせねばなりません。

「俺がこの社会を変えてやる!」と公言できるほど
私は力がありませんが、
でも、私にも現場があります
西川きよし元参議院議員ではないですが、
「小さいことからコツコツと」やってゆくしかないのではないでしょうか。

外からの目、という点では、関西から来たということで
地元の人よりは一歩引いたところでこの地を眺められるのかもしれません。
そして、この地に住み始めたことで、少しずつ地の人に
近づいていけるのかもしれません。

ポイントは、言い古されていることですが、
「バランス」でしょう。
極端に走らず、如何にバランスをとるか。
そして、身体を動かしながら考えることです。
といいながら、ちょっと風邪気味の私でした・・・

(画像の菜花は王国ではありません)

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