形をつくること

議員会館に顔を出してくれた友人と、そのままの流れで赤坂の安酒場にくりだした。

「おれな、この後こんなことしたいねん」
「う〜ん、あんまりイメージがわかないですね」
「これこれこういうことやねん」
と、想定例をいくつかだすことでなんとか理解してもらえた。

政治業界のことも含め、農業、ジャーナリズムについてよもやま語りあったあと、友と別れて近くの文教堂書店により、本を物色。

酔った顔でふらふら歩いていると、山崎亮著「コミュニティデザイン」(学芸出版)という本にであった。

これは先日読了した「コミュニティデザインの時代」より前に出た本だった。

パラパラとめくると、「とにかくすぐ企画書に仕上げる」といった文章にぶつかった。
ああ、なるほど!

前にも気づいていたんだけど、すっかり忘れてしまっていた。
今日の話だって、もし自分が企画にまで落とし込んでいたら、彼にももっと充実した説明ができただろう。

机上の空論になろうとも、企画書だけなら今の立場でもかける。
そう考えたら、なんか吹っ切れた気がしたのだ。
ちょっと企画書を書くことに取り組んでみようと思う。

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コミュニティデザイン

コミュニティデザイン(中公新書)を購入。
本との出会いは偶然に近いもので、
これもたまたま新刊で並んでいたもの。

まだ読み始めたばかりだけど、
コミュニティには、地縁型コミュニティと、
テーマ型コミュニティがあるという。
私は今、弱ってきた地縁型コミュニティを活かしながら、
それを補完する形のテーマ型コミュニティを作りたいと考えている。
何だか自分の活動にも役立ちそうな、そんな気がする本。

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”ナリワイ”的発想で暮らし、働くということ

先日帰省した折に、梅田の紀伊國屋書店で購入。
現代農業に著者が寄稿していたのをたびたび読んでいたので、
大阪で出会えて懐かしい気分にさえなってしまった。

本書は、「近いうちに」失業が見えている私にとって、
一つの視点を提示してくれた。
それは、”面白がる気持ち””それを一緒にやる人”がいれば、
結構楽しく暮らせるよ、ということ。

著者の発想は、専業で働くこと、会社にすべてをささげて働くことが
当たり前という常識から、”ナリワイ”といったあいまいな概念で、
あらゆる局面において、特に「住む」という局面において、
持久力を高めていくという点にある。

空き家の床張りワークショップをやったり、
モンゴルで遊牧民の暮らしを学ぶツアーをやったり、
木造校舎で結婚式をプロデュースしたり。

「仕事をつくる」ことこそが本来の当り前の形だということを気づかされる。

また、「会社に勤めていなくて、身体を壊してしまったらどうするの?」
という問いに対して、会社で「身体を壊す」ことがむしろ前提になっているのでは?、
ナリワイ的発想では、身体を壊すほど働かない、自分の身体の健康管理は太極拳や
日々の運動で維持していくことになる。

これなら、取り組む気持ちと、持続する行動があれば、無理しなくてもやっていけるんじゃないか?
とさえ思わされる。

ところで、この本を読んでみて全く違和感がなかったわけは。
すでに鴨川にはたくさんの引っ越してきた人たちがいて、
その人たちの暮らしがすでに”ナリワイ”的発想を実践した暮らしだったから。

自分で家を建てて、
自分で食品をつくって、
自分で服をつくって、
自分たちでマーケットをつくって。

あらら。
すでに実現されていたのね。
つまり、私の逡巡は、まだこの世界に入っていないことからくる焦燥感によるものなのだ。
四の五の言わずに、手を付けられることから始めて、それを継続すればいいじゃないか。
その準備をしていくこと。

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アウトプットがないのんちゃうん?

大阪のTさんに、何気なく言われてしまったこと。
う〜む。
現職は、自分で表現することよりかは、
いかに自分を消すか、ということに重心があるし。
地元での活動も、現職の関係上、あまりおおっぴらにはしてないし。
というわけで、結構表現していないことを言い訳にしていたのだ。
でも、Tさんは折あらばブログをチェックしてくれていたみたいで、
それは私の言い訳とは全く関係ないわけで。
やってはやめやってはやめの繰り返しだが、飽きずに再開しよう。

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アカリトバリ登場!

二人に出会ったのは17年前。
阪神大震災ワークキャンプでのことだった。
私の思い出は本文には関係ないので割愛します。

福島出身のアカリは、昭和村でからむし織を長いこと学んでいて、
その時の暮らしや幼き頃の思い出を、原発事故後に一気に書き上げたという。
それが「山のうた」です。
大阪出身のトバリは、ハードロック、へヴィメタルを演奏していた
少年時代を経て、今はアコーディオンから、ベース、三線までなんでも弾けるミュージシャン。
私の音楽の趣味の8割くらいは彼からの影響。

二人でユニットを組んで、
関西のあちこちのイベントで歌っているらしい。
二人に無理やりたのんで、演奏してもらった。

深夜なので、音量も大きくなく、
本来の魅力は伝えきれないのだけど、
一人の時にゆっくり聴いてみてください。

相馬盆唄。

山のうた。

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鴨川市ふるさと起業塾のご案内

友人からの案内を添付します。
この講座は、昨冬から私もほんの少し関わってきたものです。
鴨川市街にお住まいの方でもお申込み可能ですので、
ぜひお申し込みください。
詳しくは、私までご連絡ください。

10/16(日)、10/30(日)に城西国際大学 安房ラーニングセンターにて
6次産業、社会的起業!集中講座 「鴨川ふるさと起業塾」を開催します。

主催・鴨川市建設経済部産業振興課、ふるさと回帰支援センター
企画・NPO法人ふるさと回帰支援センター(東京・東銀座)

この講座は、農山漁村の地域資源を活かし、農林漁業(1次産業)、加工(2次産業)、
その販売・流通、観光サービスなど(3次産業)を統合・融合することによって
新たな産業・起業の生まれることを目的とした研修及び学習の場です。
内閣府の地域社会雇用創造事業の「インターンシップ・チャレンジコース(地域版)」の
一環で、受講料は全額無料です。

鴨川及び地方で持続可能な仕事を創りたいと考えている方には、
ピッタリの講座です。ぜひ、ご参加ください!

6次産業起業人材の育成を目的として、3つのテーマがあります。
・地域複合アグリビジネス(農林魚業、加工、食品製造、販売流通)
・ふるさと回帰産業(都市住民の農村回帰に必要な基盤整備や空き家改修など)
・次世代ツーリズム(新しい余暇行動に対応したサービスを提供できる人材の育成)

・10/15(土)までにエントリーが必要です。
入門講座の受講と簡単な入門講座テストがあります。

・10/16(日)JOSAI安房ラーニングセンター
9:30〜16:30
農村6起ビジネスプランの事例研究 「新しいツーリズムビジネス」の起業計画事例
(株)マインドシェア 木谷敏夫
NPOふるさと回帰支援センター 嵩和雄
その他、DVD講義を見てレポート作成。
(講義を受けれなかった場合は、eラーニングで後日受講する事が可能です。)

・10/17(月)〜29(土)
eラーニング(通信講義)での自己研修」
全33のDVD講義の中から2講義を選び、受講してレポートを作成します。
様々な地域で実践されている方の事例や研究内容のDVD講義です。
これは、鴨川市ふるさと回帰支援センターの専用パソコンで見るか、
インターネットの活用も可能です。

また、その期間中に「課題研究・リサーチ」を行ないます。
6次産業に関連した地域テーマで、自由にリサーチを行ないレポートを作成します。
(テーマ)
・自分の暮らす地域の課題を調べ解決方法を考える
・身の回りにあるものを6次産業化してみる
・地域の直売所(市場)の調査
・地元の地域資源を発掘し活用方法を探る

・10/30(日)JOSAI安房ラーニングセンター
9:30〜16:30
「地域経営・地域計画・まちづくり」
法政大学現代福祉学部教授 岡崎昌之
NPOふるさと回帰支援センター 嵩和雄
その他、DVD講義を見てレポート作成。
(講義を受けれなかった場合は、eラーニングで後日受講する事が可能です。)

参加希望の方は、ご連絡ください。

またお問合せ先及び詳しい内容は、以下へお願いします。
「鴨川ふるさと起業塾鴨川市ふるさと回帰支援センター 04−7099−8140
「ふるさと起業塾」事務局 NPOふるさと回帰支援センター 03−5206−5346

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鴨川の未来を考える

加藤登紀子さんの声かけで、今夜11人で集まった。
任意のメンバーだ。
禰宜さん、レストラン経営者、漁師、翻訳家など、
様々な職業の人が集まった。

どんな未来を描こうか?という出発点で、
漁師さんからいろいろな話を聞いた。
鴨川の昔の話を聞けるのは面白い。

みな、様々なアイディアを持っていた。
私はなんといったかというと、
「私は、人と関わる仕事が好きです。
だから、みんなのアイディアを実際に運営していける
人々が集まる場を作りたい。」ということ。

大山支援村http://hinansho.awanowa.jp/の活動にしても、
被災者のお手伝いをしたい、お役に立ちたいという気持ちが
最大だが、多くの人と行動したい、という思いが強かった。

鴨川自然王国の活動にしても、人が好きだからやらせてもらっていたようなもの。
人とつながりを作りながら、新しいものを生み出していきたいという思いなのだ。

これを基本に考えていけば、鴨川でやることがますます楽しくなってくる。
参加者の一人が、「若者が、鴨川で生きることに自分の未来がある」と
思えれば自然に鴨川は元気になってくる、と言っていた。
すごく共感できる。

私の娘たちもいつか大きくなって進路を考えるのだろうけど、
「鴨川でやりたいことがある!」と思ってくれるとうれしいな。
大都会で勝負してみろ!という思いもあるんだけどね。

なお、この会は今後も継続することになった。
組織をこえて、まじめに鴨川の未来を考えて、
それを具体化していくプロジェクトを始めていきたい。

会議を終えて帰宅して、漁師さんからお土産にもらった
ムール貝をワイン蒸しにして、ビールを飲みながら、
「ああ、鴨川って豊かだな」と思うのであった。
おいしかった!

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ポリティコン

15歳の頃から、何かに絡めとられてしまったようで、
「共同体」「コミューン」という言葉に敏感に反応してしまう。
そんな話をしていたら、本書を紹介された。

早速読了。上下巻あわせて800ページ以上の大著だが、
一気に読んでしまった。

簡単なあらすじとしては、「新しき村」などと同時期、
大正時代に作られた「唯腕村」が、70年経って衰退基調にあるが、
創立者の孫が共同体の維持に奮闘するというもの。

主人公の高浪東一があまりに独善的で、権力欲、支配欲が強すぎるので
読むのが少ししんどい。
しかし、あらゆる共同体に起きるであろう事件がスピード感あふれる筆致で
描かれている。
「う〜ん、あるある」と何度もうなづいた。

結局、人間は理想を描きながらも衣食住という根本的なところの欲求によって
理想通りにいかない、ということを思い知らされる一作。
仲間だと思っていた人が裏ではこそこそ何かをしているという部分は、
身につまされる。

ユートピア(理想郷)という言葉の対義語としてディストピア(絶望郷)という言葉が
現れるのだが、理想を描いて挫折していったたくさんの仲間たちの顔を思い浮かべて
切なくなってしまった。

新しい共同性というものがそれなりにクローズアップされている昨今、
小説ではあるものの現実におこることと限りなく近い実態が描かれている
本作を読むことで、共同体へのまなざしが深まるかもしれないなと思った。

蛇足だが、本作では唯腕村の農業として、有機農業と自然農法が描かれている。
登場人物の話す内容がいかにも!という感じ。新規集農希望者が村にきて交わす会話も、
まさしく!といった会話である。
筆者にはこんな風に見えているんだな、と内容とは関係ないところで感じることができた。

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顔を合わせること

できるなら、顔を合わせたくないときがある。
その理由が、ある程度明らかで、かつマイナス面を指摘されるであろうことが確実な時。
自分の仕事が遅くて、「今更…」といわれることが明らかな時。

ただ、その時、それをそのままにしておいても物事は変わらない。
変わらないどころか、相手の感情はどんどん悪くなってくるか、無関心になってくる。

世の中の人すべてとうまくやっていくことなど到底難しいという観点に立つならば、
裸で向き合うだけだと思うのだ。
こんなこと36歳にもなって告白することもおかしいのだが。

最近、仕事でも大山支援村http://hinansho.awanowa.jp/の関係で、
いろんな人に会うことがあるんだけど、電話で高圧的な態度をとる人も、
実際向かい合ってみるときちんと話をしてくれる人が多い。

「もうあなたたちには協力しない」という人も中にはいらっしゃるのだが、
話していれば、「まあ、できるだけのことはするよ」と言ってくださる方も多い。

壁は、相手が作るのではなく、私が作っている?
仕事に「壁」なんて情緒的な言葉を使うべきではないのだが、
状況を変えることにまず必要なのは、私の行動だということは、改めて認識した次第。

どうせゼロからの出発じゃないか。
恰好つけても仕方がない。

読み返した本の中に、「足は大地に、視線は星に」という言葉があった。
シンプルで、いい言葉だ。

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