貧困のない世界を創る

貧困のない世界を創る

貧困のない世界を創る

著者は、2006年度ノーベル平和賞を受賞した人である。彼が総裁であるグラミン銀行は、マイクロクレジットという少額なローンを貧しい人(女性中心)に貸し出すことで起業させ、その女性が社会で生きていけるような仕組みを運営している銀行である。
名前だけ知っていても、この本を買おうと思わせたのはある人の「これからは貧困問題が大きなキーワードになりますよ」という言葉だ。
実は、1月20日に行われるこれまたバングラデシュのNGO”BRAC”を主宰するファズレ・アサン・アベッド氏の立教大学での講演http://www.rikkyo.ac.jp/feature/abed/にお誘いをいただいているのだ。
このアベッド氏の講演会にぜひとも参加しようと思っていて、しかし私はマイクロクレジットやアベッド氏の活動を全く知らない。その中で、ムハマド・ユヌスの著書を読めば、何か講演会の事前準備ができるかと思って、思い切って購入した。収入が低いので本を購入するのには熟慮が必要なのだが、結局は直感で買ってしまう癖はなくならない。
まだほんの少ししか読んでいないのだが、「これからは社会問題を解決することを目的とする企業が必要だ」という主張には驚いた。CSR(企業の社会的責任)という言葉だって、欧米から来た半ば偽善的な言葉のように聞こえていたが、社会問題の解決を目的とする企業が存在できるのか!と思うと大きな感動だ。
政府は、大きすぎて動けなくなり、利権に絡め取られる。NPOは、社会問題に対応したいのに、寄付集めなどで半分以上の時間をとられる。CSRは、99セントをもうけのために使い、免罪符のように1セントを使う経営者を止められない。では、なぜ社会企業(sosial business)は、社会問題を解決できるのか。それは、社会企業は投資家に一切利益を配当しないのだ。投下資本の回収はするが、それ以上の利益は求めない活動なのだ。利益を配当しない(=過度な営利追求はしない)ので、製品を高く売らなくてよいのだ。つまり高品質な栄養食品を安い金額で貧しい人に分けられる、ということだ。
いずれ、自然王国もこういう存在になりたい。というのも、慈善団体でもないし、営利追求団体でもないし、私たちは中途半端な存在なのか?と思っていた部分があるからだ。お金なんかいらない!という人が周りにいるのだけど、正直私は余裕を持って生きていけるだけのお金がほしい。お金のことを言うと、金の亡者だと言われてしまうのだが、社会企業として自然王国が成り立ってゆけば、それは結局地域の雇用も生みだすし、地域に必要とされる組織になることだろう。
本の内容と離れてしまったが、新しい気持ちを私に抱かせてくれた本だ。この本を読んで、それでアベッド氏の講演会に行こう。
ムハマド・ユヌスの自伝も読んでみたいが、逸る気持ちを今は抑えよう。

企画の日々

新年といえば、毎年大変なのが2009年度の企画。
里山帰農塾を大変革しています。林さんが2008年からT&T研究所の一員となってくれたので、彼の持つネットワークをイベントに組み入れる方向になりました。26回やってきた帰農塾も、そろそろ内容が固まっていたような気がしていましたが、新しい提案によりまだまだ組みなおせることがわかりました。まだ詳しい内容は決まっていませんが、ヨガや雑穀料理、そして自分は本当は何がしたいのかをさがすワークショップなど、従来の帰農塾にはなかった要素が加わっています。これまで帰農塾に参加していても楽しめる、学べる内容になりそうなので、どうぞ楽しみにしていてください。
昼からは、鴨川市ふるさと回帰支援センターの方と、来年度の帰農塾セミナーの内容を打ち合わせました。4月と10月に共催することになりました。自然王国単独でも2回ほどやりたいです。

仕事始めの日、裸になれ!

2009年も明け、王国も新年度が始まりました。始まったとたんに、今日は消防団の夜警活動があり、明日は出初め式で朝6時集合です。今年は操法大会の選手にも決まってしまい、体力づくりに始めたジョギングですでに昔から痛かった右膝が痛くなっております。3月から5月までの3ヶ月間、死なないようにがんばります。
王国は、今年もぼちぼち活動を続ける予定です。王国イベントは、農的生活を楽しめる空間として、そば打ちや石窯ピザなどもあと何回か入れていきたいです。いろんな能力を持つ会員さんの力が発揮できる場所にしてもいいかもしれません。里山帰農塾は、今年も少しカリキュラムを変えながら、農的生活への誘いを続けていきます。それに関連して、東京で開催する帰農塾セミナーも、今年は2月あたりから年4〜5回やってみたいです。
棚田チャレンジ、2年目の今年は開墾からスタートします。30人規模の活動になりそうです。さっきハッタさんと話していて、またまた大きな展開を見せそうになっています。
また、R大学に勤める帰農塾修了生の方からある方の講演会にご招待いただき、これまた私にとって貴重な機会となりそうです。今のところはっきりしないのでよくわかりませんが、何かをつかみたいと思っています。
勉強ばかりしてきたここ何年が続いていますが、いよいよアウトプット中心にしてゆくつもりです。吐き出せ、吐き出せ、裸になってしまえ!という思いです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2008年の最後に

めずらしく、紅白歌合戦を見ております。久しぶりに見たのですが、なかなかよいです。それにしても、いまだに赤が勝つか白がかつか、気になっている人はいるんでしょうか?(白組優勝だそうな。)
今朝は鶏たちにエサを与えに王国にあがり、ヤギたちの様子を見てきました。休みとはいえ、最低限の仕事はあるのです。誰もいない静かな王国。普段は味わえない静けさです。山に囲まれた、ちょっと湿気が多くて寒いですが、とてもすてきな場所です。
2008年は、王国に来て丸4年が過ぎ、5年目を迎えた年でした。29歳で来た私ももう33歳。来年は34歳です!年を取ったと見るか、いよいよ充実と見るか、それは自分次第(発想がやっぱりB型ですな・・・)。
イベントが多くて、土日はほとんど埋まってしまった一年でした。王国農園とのバランスをとるのが難しいときもありました。自分自身の働き方もぼやけてしまったり、正直に言うとたまに無駄に過ごした時間もありました。でも、それも全部含めての今年一年でした。
私には、人との出会いが必要です。独りよがりになってしまうときに、話をしたり、一緒に作業をするときに見えてくるものがあります。その瞬間を大切にしたい。
私は、王国にどのような貢献ができるのか。私の果たすべき責任は何か。来年はそれをきちんと形にしてゆく年です。
今年一年ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
よいお年を!(後1分で2009年です!)

ほろ酔いコンサートとT村家

久々の東京!妻子を置いて出かけています。妻よ、すまない。
2年ぶりのほろ酔いコンサート、酔いました。酒は飲んでいませんが。
加藤登紀子、私のボスでもありますが、御年60ウン歳です。
なのにあのステージ、とんでもないです。
4時から7時まで、わずかに15分のインターバルをはさんで歌いっぱなしです。
まだ加藤登紀子のコンサートに行ったことのない方はぜひ!
ちなみに、年明け1月17日は習志野でコンサートです。
(まだ空きがあるかわかりませんが)

その後、T村家におじゃましています。
Mさん、Yさん、U嬢も来ています。
銀座松坂屋のワインショップに友人が勤めているので、そこでワインを買ってお土産にしました。
今、10時ですがまだ始まったばかりです。
たまの東京もありがたいです。
受け入れてくださった皆さんに感謝です。

明日は中古厨房機を探しに行きます!

あわただしく

王国は、年末会議というものをやっていて、そこで一年の決算をして来年に向かう会議をします。その会議が26日に開かれるのですが、今はその準備であわただしいのです。前からやっておけばよいものを、たたき台を作るのにフル回転。今日は野菜宅配作業を行い、その後be good cafeのシキタ純さんたちが来られたので王国の案内をしました。来年4月に、自然王国もエコビレッジ国際会議に出席する予定になりました。すごい!来年も忙しそうです。忙しそうって、その予定を決めるのがこの会議なのですから、午後からは石井さんと意見を出し合いながら考えました。すばらしいことに、いろんなアイディアが出ました。すべてが実現できなくても、来年を描くにはばっちりです。王国会員制も、里山帰農塾も、今年とはちょっと違った色合いに出来るかもしれません。「最終的に提供できるのは時間と空間です」と言った藤本さんの言葉を胸に、おもしろいことをやっていきたいです。

大豆選別、忘年会そしてもちつきとそば打ち

web用のレポートは別に書きますが、趣向を変えて写真で報告します。
大豆の脱穀です。
まず、昭和50年代生産の脱穀機を引っ張りだします。
脱穀機に大豆を入れ、出口にはトタン板を置きコンテナに入れます。
ほこりっぽいです!

その後、第一段階の選別。からも一緒にでてくるので、ゆさぶりながら選り分けます。

さらに、スーパーかごに入れて豆とからを大まかにわけます。

ここでようやく、手選別に移ります。
今回は、良、やや良、不良、ゴミにわけました。
良は会員さんへの配布、来年の種、味噌豆腐の加工用です。
やや良は、味噌豆腐の加工用です。
不良は、飼料として使います。
ごみは、堆肥化します。
子どもたちもがんばってくれました!


寒空の中、どうもありがとうございました。
同時進行で、石釜ピザを焼きました。

3時間かけて窯を暖めます。
ピザ生地は、Y島さんの奥様が作ってくださいました。
私が選別に入っている間、Y島さんはひたすら窯焚きをやってくださいました。
出来たピザは、とても美味でした。
その後は、ピザで焼き芋を焼きました。こちらもびっくりするくらいのおいしさでした。
たき火をしながら、静かに語り合いました。

翌日は、予報に違わず雨。しかも、かなり強くて、冷たい雨でした。
山小屋にシートを敷き、選別の続きを行います。

そして、この寒さの中、餅つきを強行!

この餅は、今年王国で栽培した古代米(緑米)で、あくね餅といいます。
準備に手間取ってしまったので玄米で餅をつけず、精米してのもちつきになりました。
強風だったので、テントを机に縛り付けて高い天井を作りました。

私も、返し手をやりました。

さらにさらに、Y島さんの指導の元、そば打ちも行いました。

みんな真剣です。

お餅はつき上がり次第みんなで食べました。
大根おろし、きなこ、ごまの3種で、大人気でした。
そばも、お昼ご飯でいただきました。
実は、餅とそばがあるので、カレーは少なめにしようと思っていたのですが、
なんとなんと、ご飯が足らなくなってしまいました。
みなさんの食欲はすごいです!
でも、たくさん食べてくれてとても嬉しいです。

ピザ、そば、餅といつもよりメニューを増やしたのでてんてこ舞いでしたが、普段やらないことなのでなかなかおもしろかったです。
では最後に、14日に誕生日を迎えたやえちゃんと、次男の兼汰君の写真でお別れです!

藤本敏夫研究更新、メルマガ発行

イベント当日なのに、メルマガ発行が重なってしまいました。
バックナンバーはこちらです。
http://archive.mag2.com/0000250389/index.html
それにあわせて、藤本敏夫研究も更新しました。
http://fujimototoshio.blogspot.com/2008/12/blog-post.html
まだまだつたないですが、書きながら練習して行きたいです。
表現することの難しさを感じています。結局、今回も締め切りぎりぎりになってしまいました。いわゆる「締め切り効果」といってしまえば楽になりますが、やはり余裕を持って進めたい。
倦まず弛まず書き続けて50年、というのが目標ですね。
あ、もう時間です。
イベント準備にはいりま〜す。 

空豆の畝に敷いたものは?

空豆の畑です。

トマトの後に植えています。
光分解マルチが崩壊しているので、その上に・・・

白い粉をまいています。
白い粉・・・

これです。
何か分かりますか?
おがくずです。
ただのおがくずではなく、麻チップです。
麻、いま世間で騒がれている大麻です。
こちらは産業用大麻のチップですが。
むろん、チップを燃やしても何も気持ちよくはならないようです。
感触は、とてもさらさらしていて、木のおがくずよりも軽いような気がします。
これを、今年はマルチ代わりに使ってみます。
一袋をしくと、これだけしけました。

麻チップにくるまれた空豆です。

すべての畑にしくには数が足りないので、籾殻をしきます。
もみがらは買ったら一袋250円ほどしますが、自分でつめにいくと30円の袋代だけで足ります。
これを81袋分敷きました。贅沢だな・・・
地温を一定にし、土壌改良もしてくれるんだから優れものです。

こちらは、籾殻にくるまれた空豆です。

集団論更新しました。

T&T研究所レポート、集団論の更新をしました。http://d.hatena.ne.jp/ilshin75/20081206です。今回は恐るべき「ヘルメット研」について書いています。ヤマギシの学生は、いかにして自転車乗車時にヘルメットをかぶるのか?その壮大な謎が今解き明かされる!!!お時間あるときにどうぞ。
藤本敏夫研究は、ちょっと滞っています。更新を急ぎます。では!