体験するということ

他人の体験談を聞いたり読むだけでなく、自分でやって、確認して前に進みたい。たいていのことは時間をかければできる。成功したいわけじゃなくて、体験したいんですよ。

西村佳哲の本が好きで、出版されているほとんどの本を読んでいる。彼の言葉に最初に触れたのは

この本だ。

この世界は一人一人の小さな「仕事」の累積なのだから、世界が変わる方法はどこか余所にではなく、実は一人一人の手元にある。

この言葉が、どれだけ私を励ましてくれただろうか。世界は、誰かの働きがあって成り立っているということを知ると、自分の日々の取り組みも世界につながっていると感じることができる。

冒頭に引用した言葉は、高山木工所の高山さんの言葉だ。農的生活の中で一番価値があるものの一つは、「自分でやってみる」ことに取り組むことが比較的容易だということだろう。農作業の全てがそうだし、木を伐ったり炭を焼いたり、加工品を作ったり、販売したりすることも、体験したいと思ったらできるのだ。

この農的生活を始める前と後では、私という人は確実に変わった気がする。体と頭を動かして、いろんなことに実際にトライするようになった。できる、という経験が私を前に進ませているような気がする。

なんでも自分でやってみることは、自分の存在意義を確認することなのかもしれない。

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