母国の料理に勝るものなし

民泊の2日目。

今日の活動の前に少し時間があったので、パキスタン学生の引率者の女性と英語教育について話す。

パキスタンでも、あまり英語を使う機会がないとのことだが、学校によっては高いレベルの教育を提供しているとのこと。話すのは簡単だけど、読んだり書いたりするのは難しいと言っていた。

私の場合は、大学入試はクリアした程度の英語力だったのだけど、ここ何年かの塾講師で中高生の基本的な英文法は身についたように思うのだが、実際に話し始めてみると、必要な単語が出てこずにしどろもどろになることは今もそんなに変わらない。もっと勉強が必要だと痛感する。それにしても、普段使わない言葉を使うと、本当に疲れる。でも、疲れた以上に面白い。

 

午後に帰ってくると、かなりみんな疲れていたようだったけど、家に帰って来たような様子で少し安心したような顔が見えるのは嬉しい。

この地域の郷土料理である祭り寿司を作ると体験を行なった。こちらは、義母が先生。

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みんな真剣な表情で見ている。

実は、私も初めてじっくり制作過程をみた。

意外と、面白かった。

できた時のみんなの表情は嬉しそうだった。

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そのあとは、恒例になった母国の料理を作ろう体験。今回は参加者が多いので、一緒にスーパーに行くことができないので、こちらで日本食を準備しようと思っていると、なんと、スリランカパキスタンからスパイスなど食材を持参して来てくれていた。では、やりましょう!ということで大にぎわい。

女子学生が8人と、各国の引率者の女性3人が来ていて、引率者の方はみんな既婚である。料理になると俄然張り切りだした。

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女子学生たちに指示を出して、自分もガンガン野菜を切る。

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手前に見えているのはスリランカのチリソース。

タマネギとニンニクに、唐辛子粉とライムが入っているもの。

その奥はマグロのカレー。

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こちらはパキスタンのアチャリという料理。

こちらは、レトルトパックを持参してきていた。

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これもパキスタンの料理で、英名をスプリングロールと言っていた。中にほうれん草、人参、それにキャベツを炒めて巻いてある。

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一番すごいのがこれ。

スリランカのミルクライス。

コメもスリランカから持参。米粒がとても小さかった。

コメの分量に対して2倍の水を入れて炊飯器に投入。蒸らしの状態で、ココナッツパウダーを水に溶いて、塩を入れたものを投入し、再加熱。

大きな皿にいっぱいにペタペタと形作っていた。

 

そして、実食。

スパイスが効いた料理が好きな私には最高だった。

それ以上に驚いたのは、参加者の食欲。

今まで日本でしんどかったんだろうなというのがわかるほど、すごく楽しそうにモリモリ食べていたのだ。この味は、やはり日本にはない。

しかもみんな、母国でやるように、手で食べていたのだ。あまりに楽しそうだったので、私も初めて手で食べることに挑戦。

食べ方を教えてもらって、やってみた。

ミルクライスは、インディカ米だし、とても水分が多いので、指にベタつかない。しかも、おかずをそんなに入れなくてもスパイスが効いていて、それを指で混ぜるので、たくさんお米を食べることができる。さらに、手でたべると、なんか現地の人に近づいたような錯覚すら覚えるほど、衝撃的だった。

なかなか日本では体験できないことだ。

 

みんなの表情を見ていると、本当に満足しているようだった。日本に関心があってきていて、日本の家に気を使って過ごしているのはわかっていたのだが、楽しそうに食べている様子を見ると本当に作ってもらってよかったと思う。我が家の子供達にはまだ口に合うものは少ないんだけど、私には毎回とても嬉しい味だ。

 

民泊の中でも、この料理体験はやはり特別なものなのだと思う。お互いの距離が近づいたような感じがする。11人もいると、話をしない子も出てくるんだけど、料理を作っているといろいろ話をするものだ。

 

楽ばかりではないけど、こんな美味しさを味わえるなんて、本当に感謝の1日であった。

明日の朝は、もうお別れパーティーの日だ。

 

 

 

 

 

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本日から3ヶ国訪問。

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今日は、勝浦で行われた千葉自然学校のイベントで、パネリストとして農家民泊の活動についてお話ししてきた。参加者の方はとても熱心な方が多く、少しでもお役に立てていればよかったな、と思う。

一緒に行った市役所のMさんと、往復の車中でいろんな話ができて、今後の民泊組合の目指す方向も見えてきて、よかった。

 

 午後からは、海外からのお客様の受け入れ。

今回は、パキスタン、ネパール、そしてスリランカの3ヶ国から11名の女性が訪れた。

日本語を勉強している人は1人しかおらず、英語での会話のみ。普段塾で偉そうに英語を教えているのに、言葉が未だにうまく出てこず、「察し合い」の英会話になってしまう。最低限の意思疎通はできていると思うのだけど。

 

今日で日本に来て6日目の方々で、ずいぶん疲れているはずなのに、笑顔を絶やさず私たちと話そうとしてくれて、それだけで嬉しい。

私たちも、この二日間でなんとか楽しい思い出を残して欲しいと思って受け入れている。

 

農家民泊も営業なのだけど、心に残る体験ができればいいなと思っている。そのために、まだまだ工夫の余地がある。何にせよ、工夫できる余地があることは楽しいことだ。そこに、進歩の目があるから。

 

明日は、なんと、3ヶ国の料理が食べられるようだ。自国からスパイス持参で、かなり気合が入っていた。楽しみだ!

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増刊現代農業、藤本敏夫記念館にあります!

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今日は、久々にしっかりとした雨の降った1日だった。朝一で少しだけ農業用ハウスの建築を行なった。

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王国にとっては久しぶりのハウスだ。

3棟目のハウスになる。

これができると、農業機械など、様々なものを置けるようになる。

雨が降ってきて、屋外での作業が厳しくなったので、藤本敏夫記念館の整理を始めた。

すると、久しぶりに見た本たちに出会った。

 

そう、それが写真にあげた増刊現代農業(農文協刊)である。

現在は、「季刊地域」という雑誌に変わっているのだが、私にとって、この増刊現代農業には大きな刺激を受け、転換をもたらしたのであった。

 

今から6年ほど前まで自然王国では「里山帰農塾」という2泊3日のイベントを行なっていた。各界から講師をお招きする座学と、農業体験を行う実習が組み合わせられたイベントだ。

その帰農塾に講師としてきてくださっていたのが、当時増刊現代農業の編集長をしていらした甲斐良治さんだ。

 

私は、スタッフとしてこのイベントに携わりながら、甲斐さんによって蒙を啓かれたと言っても過言ではない。

自然王国に来るまで、「地域づくり」のことは考えたことがなく、社会問題はどこか自分の住んでいる地域から離れた場所で起こっているかのように考えていた。

ところが、王国で暮らし、甲斐さんの話を聞く中で、本当に考えて、行わなければならないのは、地域にないものを探すのではなく、あるものを探していくこと、村の暮らしを作っていくことではないか、と考えるようになったのだ。

 

増刊現代農業には、全国で地域づくりを行なっている人々の活動が記されていて、同じ思いを抱く人々がこれほどたくさんいるのだ、と覆いに勇気づけられた。背表紙のタイトルを見ただけで、あの頃あったことを鮮やかに思い出す。

 

あの時感じた思いは、今も静かに、確実に継続していて、それがいまの私の活動に繋がっていることを実感している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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人に歴史あり

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我が家には、来月で満96歳になる義祖母がいる。

3年前に脳梗塞を発症し、現在は車椅子生活で、意思疎通も困難な状態になっている。

 

今日、本棚を片付けているとき、写真にあげた冊子を見つけた。昭和57年の発行だ。

何気なくめくると、会長挨拶に義祖母の名が。

これは、と思い捨てずにとっておいて、時間があるときに読み始めてみた。

 

手が止まった箇所がある。

それは、私の住む佐野集落に簡易水道を入れた時の話を義祖母が書いているのを見つけた時だ。

義祖母は現在の南房総市白浜に育ち、昭和26年にここに嫁してきて、学校教員として勤めていた。

少し長いが、当時の状況がよくわかる箇所を引用する。

 私は昭和26年4月に大山の住民となり職業婦人としての生活が始まりました。

  一番苦しかったことは、家に帰ってからの水くみでした。井戸からつるべで、バケツに水を汲んで両手に下げ、30メートルくらい離れた台所の水がめに5回くらい、風呂に15回くらい運ばなければなりません。その他、洗濯の水くみ。水がめ一杯の水を1日大事に使ったものです。

 昭和27年に、井戸にガチャポンプを取りつけてもらいました。やはり運ぶのが大変でした。

 昭和29年11月に、庇の中にポンプを据え付け、そこまで配管して家の中でポンプを押せば風呂や水がめに水が入るようにしてくれました。

  家族全員大喜びでした。しかし、深井戸ではなく溜り水のような井戸のため、しばらく晴天が続くと枯れてしまう状況が夏になると繰り返されました。田谷沢へ洗濯をしに行ったり、近所にあるよく出る井戸にもらい水に行ったり、苦労しました。  

このあと話は、昭和32年に集落に簡易水道を入れる話がまとまり、みんなで引いたところに続く。

そこも感動的なのだが、義祖母が嫁いできて、仕事を終えてから苦労していた様子が偲ばれて、たまらない気持ちになった。

 

簡易水道が引かれてからの様子は、

現在ではどこの家庭でも台所が改善され、水道が取りつけられ生活を明るく楽しいものにしています。

とある。

義祖母の気持ちがよく表れている一文だ。

 

この文章をもっと前に読んでいれば、義祖母にいろんな話を聞けたのだが、今となっては話もできない。しかし、ここに義祖母の歴史が記されている。

その歴史を受け継いで、今私もここに暮らしているのだな。

 

義祖母が水汲みに苦労した井戸は、今は電動ポンプがつけられて、菜園の水やりに使われている。集落全員で引いた簡易水道は、管理者が少なくなってしまい、今は一部の村人が管理していて、我が家は使っていない。改めて、水の大切さを感じる。

 

ちなみに、昭和57年当時はまだこの地区には市営水道がなかったらしく、あと1〜2年でこちらにも市営水道が引かれる予定とあった。ずいぶん先まで水道が来なかったのだ、と驚いた。

 

この冊子には、当時の女性たちの暮らしや思いが綴られていて、大山の歴史としても素晴らしい価値があると思う。大切に保管しておこう。

 

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ここがわたしの仕事場です。

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午前中は、3回目の竹切り。

週に一度、3時間だけの作業時間しか取れない。

あ〜、なんでこんなに忙しいのだ?

やることがありすぎて、相変わらず手が回らない。

それでも、コツコツ作業を続けて、ようやく合計270本まできた。

次の作業は何人かで一気にやれるので、きっと目標達成できるな。

この現場が、だんだん愛しくなってきた。

通い続けると、愛着がわくものだ。

 

午後からは、締切間際となっているあるNPO法人の申請書類作成。

 この本が虎の巻。

NPOには色々関わってきたけれど、立ち上げるのは初めて。書類作りは面倒だけど、理念がきちんとしていればやるべきことをやるだけなので、さほど困難なことはない。

やる時間がなくて、関係各位にご迷惑をおかけしているのだが。

後少しで、これも完成するだろう。

 

夜は中学3年生の英語。来週はいよいよ千葉県の公立高校入試。生徒たちの目も、いよいよ真剣になってきている。彼らの気持ちをどれだけ喚起できるか、毎回の授業が勝負だ。

 

いろんなことをやっていると、自分がいろいろ関わっていることの喜びを知る。大変なことも多いけど、妻に言わせれば、「好きなことしかやってないよね」ということらしい。

それは否定できないな。

好きなことをやって、命がつないでいければ、それは幸せなことだろう。

 

 

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長狭小に行ってきた!

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今日は、地元の長狭小学校に行ってきた。

写真は、釜沼木炭生産組合の仲間たち。

組合員の、下郷さとみさんが撮ってくれた写真。

 

地元の小学校3年生に、体験授業をしてきた。

「昔の暮らしを学ぶ」〜七輪でお餅を焼こう〜というテーマで。

社会科の授業の一環として、時間をいただいたもの。

木炭組合では、昨年から地元の小学生に、木炭を使う面白さ、この地域の豊かさを伝えようとしていて、今年は実際に炭で火を起こしてみよう!というアイディアだった。

 

七輪を用意して、マッチをする練習をし、それから4〜5人で6班作って火おこしを始めた。

マッチを擦ったことがない子も、少し練習するとすぐできるようになる。新聞紙に火をつけて、うちわで扇いで、いざ、餅をのせよう!

 

今回の授業は地産地消の学習も取り入れたいと考えたので、素材は全て地元産。餅も、醤油も、おしるこの小豆も。地元産というか、全て我が家で取れたもの。醤油は、仲間で絞っているものだが。餅は、金曜日についたつきたて餅を用意した。

 

もちが膨れてくると、

「うわ〜、お餅がふくらんだよ!」

と歓声が。

この地域の子供でも、実際にお餅がふくらんだ姿を見るのは珍しい。しかも、実際に焼くのはあまり体験したことがない。

1人2個用意して、醤油とおしるこ両方味わえるようにした。

風は強かったけどあまり寒くなかったので、子どもたちも本当に楽しそうだった。

 

「マッチで火をつけたのが面白かった」「お餅が美味しかった」「昔の文化が学べた」など、いろんな感想を聞くことができた。

 

私としては、子どもたちが喜んでくれたこともさることながら、忙しい中一緒に授業をやってくれた組合員の仲間たちに本当に感謝だった。

 

こんなこと、1人ではできない。

どこかに勤めていたら、平日にこんなことできない。すごく、貴重な仲間たちだ。

当たり前と思っちゃいけないんだ。

今日は、感謝と感動の1日だった。

 

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金平茂紀氏、来鴨す!

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昨年11月以来の大山村塾となった。

なんと、今回で22回目の講演会!

2010年の初期の頃は座学もやっていたので、それも合わせるともっと多い回数になる。

 

今日の講師はTBS「報道特集」キャスターの金平茂紀氏。

メディアが抱える現在の問題について、自身の経験と自戒を込めて、詳しく語ってくれた。

印象的だったのは、メディアの役割について語っていたところだ。

筑紫哲也氏が生前最後に出演したニュース23の映像を流し、

「メディアの役割とは、

1 迅速正確な情報の伝達〜国民の知る権利への奉仕

2 議題設定 agenda setting

3 権力の監視 watch dog

4 少数者の視点 minority

5 多様な意見の確保 diversity

にある」と述べた。

筑紫さんの、「(私の出演するニュース23は今日で終わりですが)たいまつはうけつがれるはずです」という発言を取り上げ、今自分は松明を受け継いでいるか、メディアは受け継いでいるかということを真摯に振り返っていた。

 

講演を受けて、メディアを批判することは必要だけれど、根本的には、自分がどう生きて行くかが問われているのだと思った。

多様な意見に触れて、その中から選択して行くしかないのであれば、その選択の中心となる視点は、「もし自分があなたなら、あなたの受けている待遇を受け入れることができるだろうか」という、相手と自分の立場が交換される可能性を自覚できるかにあるかだと思う。

人任せにしないで、自分のやれること、やるべきことをごまかさず行なってゆくしかない。

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9回目の味噌仕込み!

朝6時に豆の鍋に火をつける。

今日は我が家の味噌仕込み。

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数えてみれば、今年で9回目。

だんだんと、年中行事として定着してきた。

この間は、すべて手前味噌で過ごしてきたことになる。

王国で学んだことを、完全に自分のものにできたように思う。

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豆がだいぶ煮えてきた。

この大きな羽釜は、自然王国から借りてきたもの。年に一回しか使わないので、借りられるとありがたい。

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焦げ付かないように鍋底から混ぜて。

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煮上がった豆を冷まして。

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冷めた豆にできあがった麹と塩をよく混ぜたものを味噌すり機にかける。

それを樽に詰めていくのだ。

小さかった子供達も、味噌作りの一役をきちんと果たせるようになり、今年はずいぶん助けられた。

義母が義祖母の介護でなかなか作業には入れなくても、子供達がいれば結構回っていた。

生まれた頃からずっとやっていると、体に染みつくものなのかもしれない。

私が、12年前に初めて味噌仕込みをやってみて、家でもできると思い、始めたことが我が家の仕事として定着したのが面白い。

暮らしの中の風景として、続けていきたい作業だ。

 

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「わかる」とは何か

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昨日から、家でも麹を仕込んでいる。

明日、我が家でも味噌仕込み。

粘り気もひどくなく、いい感じだ。

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こんな感じで、毛布2枚、電気毛布1枚の3枚でくるんでいる。

温度も40度前後を行き来していて、ちょうどいい感じ。

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手間をかければ、いいものが出来上がるような気がする。

夕方からは、豆を洗って水に浸す。

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家で取れたもの半分、購入したもの半分で、

合計15キロの豆を使う。

全部家で取れるといいんだけど、現状できていないのだからしょうがない。

 

明朝6時には火をつける予定。

これが、我が家で使う一年の味噌になるのだ。

 

 夜は、塾で千葉県の高校入試過去問を解説する。

出題された問題は、これ。

 

「わかる」とは何か (岩波新書)

「わかる」とは何か (岩波新書)

 

印象に残った一節がある。

 (前略)「わかる」ということには、いくつものレベルがあることが想像できるだろう。

 第1のレベルは、言葉の範囲内で理解することであり、第2のレベルは、文が述べている対象世界との関係で理解することであり、さらには第3のレベルとして、自分の知識と経験、感覚に照らして理解すること(いわゆる身体でわかる)というレベルを設定することが必要であろう。

今回の麹しこみなども、同じように考えることができる。

麹は何度に保つことが最も活動しやすいのか、ということを知識として知り、それを実際に何度もやってみて、麹のぬくもりと粘りを手に感じることで、醗酵という状態を身体でわかるようになるということなのだ。

 

日本の中高生の読解力が国際比較の中で低いという報道があって、これは日々中高生と接している私も実感していること。

農家もやりながら、勉強も教える人でいたい。

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お味噌、お届けします。

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今日の作業は、自然王国サポーターのみなさまへお届けする味噌の袋詰め。

今年も、美味しくできた。

 

私が勤める鴨川自然王国では、サポーター制度があって、主に田んぼと大豆の作業をサポーターの皆さんと年間通じて行なっている。田植え、田の草取り2回、稲刈りと、大豆の定植、草取り、収穫、脱穀選別そして味噌仕込みと豆腐作りイベントという流れだ。

 

私は2004年から自然王国で働かせてもらってきた。(途中約3年は抜けているのだが)

それより前、自然王国創立者の故藤本敏夫さんが始めたのが、この田んぼのイベントと大豆のイベント。おそらく、20年以上このイベントをやっているのではないか。

 

王国に来てくれる人々と、いままでいろんな作業をしてきて、いろんな話をしてきた。

「ここに来るのが楽しみ」といってくれる人とともに過ごすのはとても楽しい。

 

同じことをずっとやっていると陳腐化して、飽きられるという話を聞いたことがある。

これは事実、そうなのだろうと思うが、生活とはほぼ同じことの繰り返しに他ならないのではないか。

でも、生活なら繰り返しでいいが、イベントは、単なる繰り返しだと、面白みが感じられなくなってしまうのかもしれない。

 

自然王国の周りを見渡せば、まだまだやりたいことはどんどん生まれてくる。

それをうまくイベント化するのがポイントなんだろうな。

ふっと出てくるアイディアを形にしていきたい。

面白いこと、一緒にやりませんか?

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