穏やかな日に

ゴミを出しに行った帰りに、ふと畑を見るとにんにくが元気に生えている。いつもあまりうまくいかないので、今年はいい感じで嬉しい。少し草をとって、ニンニクが伸びる余地を作ってやらないと。

午後からは、炭小屋の作業。最近忙しくしていて、なかなか作業日程が取れなかったが、今日はようやく行うことができた。

1時過ぎから集まったのだけど、屋根の上に登ると風が吹いていて結構寒かった。もともとボロボロになっているトタン屋根の上にさらにトタンを重ねるという荒技だが、なんとか作業を進めるしかない。

みんなで相談しあって作業を進め、午後4時前に、無事終了!

炭焼の仲間は、私にとって本当に大切な人々。自分の考えをぶつけ合えるし、それを受け止めてくれる稀有な仲間だ。鴨川で住むのは楽しいですよ、といえるのは、自然環境がいいからだけではなく、素敵な仲間がいるからだとおもう。そんな幸せをかみしめながら、今日の穏やかな日を過ごしたのであった。

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炭焼小屋での作業

午前中は炭焼小屋の作業を行なった。屋根の作業をしたかったが、濡れていたため断念。滑りやすいので、無理は禁物だ。そこで、煙突の修復を行うことにした。この煙突は、小屋から向こう側の土手に伸びていて、煙を冷まして木酢を取るためのものだ。

撮影:小野幸一
撮影:小野幸一

前回と異なり、今日は大勢で煙突復旧に取り組んだので、順調に進んだ。土手の上から炭小屋を見下ろすと、こんな感じだ。結構高いのです。

その後は、薪割機が置いてある屋根にかぶっているマテバシイの伐採。屋根の上に乗って、細い枝は手のこで切り、太いところはチェーンソーで伐る。これも、一緒に作業をする人がいるので、安全に配慮しながら作業できる。

撮影:小野幸一

伐採した木はさっそく棚木と炭材にするために加工する。

撮影:小野幸一

屋根の作業はできなかったが、やれることをやったので満足だ。最近忙しくて、みんなで集まって作業するのが週に一度くらいしか取れないけど、それでも一緒に集まって作業するのは、とても楽しいし、やりがいがある。人と共に働ける幸せ、だ。

 

 

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そこに、志があった。

日曜日、香取市にある「恋する豚研究所」https://www.koisurubuta.comに炭焼き仲間と行って来た。

目的は、その隣にある栗源第一薪炭供給所(設計したアトリエ・ワンのウェイブサイトhttp://www.bow-wow.jp/profile/2018/1K/index.html)の収穫祭に参加するためだ。

駐車場から恋する豚研究所の建物を見る。一階がハム工房、2階がレストランとオフィスになっていた。

建物の天井は高く、解放感に満ちている。下はレストランの二階から見た風景だ。奥に見える三連の屋根の建物が栗源第一薪炭供給所になる。お店に来た人がゆったり過ごせる空間が用意されている。

お昼に、 恋する豚のロース肉塩コショー焼き定食(1,280円)をいただく。これに多古米の新米ご飯と味噌汁がついてくる。肉は柔らかくて、味のあるおいしい肉だった。野菜はポン酢で食べるようになっていて、えぐみもなくて美味しく食べられた。レストランからは一面ガラスで360度の風景が見られる。

研究所に併設されているスイートポテトのお店。奥にわずかに見えるサツマ芋畑で収穫されたサツマイモを原料にしている。

スイートポテト屋の2階は休憩所になっていて、本を読むこともできる。本棚も面白い形をしている。自分でも作りたくなった。そして、いよいよメインイベントの収穫祭へ。

1k、というのがこの施設の呼び名だ。

これは、ガシファイヤーという薪ボイラー。これに薪を入れて湯をわかすことができる。

これは薪割り機。薪炭供給所というだけあって、薪も販売している。

さて、一体ここはなんなのか?林業所なの?レストランなの?

実は、ここは就労支援型施設といって、障害のある方達を受け入れて、事業を行なっている事業所なのだ。
農業×林業×福祉、というのがコンセプトだ。
今まで書いてきたレストランも、薪割りも、サツマイモの栽培、スイートポテトの製造販売も、全ての作業を障害のある人とともに行なっている。

薪割りの際は、チェーンソーも使っている。危険じゃないの?という意見もあるらしいが、そこは工夫を凝らしている。作業分解といって、あらゆる作業の工程を細分化し、それぞれをマニュアル化することで、障害の程度に応じて作業分担しているのだ。

そして、行なっている林業は自伐型林業。3トンのユンボを購入し、道をつけて施設周りの山から木を伐り出し薪を作っている。1kも、この施設周りの山から切り出した木で作られているのだ。

この空間は、人を拒否していない。一般的な福祉施設は、ある意味で当たり前のことではあるが、関係者しか入れない雰囲気を出している。しかしここは、開放的でハイセンスな建物に、おいしい豚肉料理を出すレストランがあり、施設をきれいに清掃したり、接客をしたりするスタッフがいて、その中には障害のある人もいる、といった感じなのだ。お客さんも、ただ単に料理を食べに来たりハムを買いに来ることが目的といった感じだった。

これらの建物を設計した塚本先生が、「ここでは、支援者ー被支援者といった主体ー客体という関係ではなく、豚肉、スイートポテト、薪などの実物が両者の間に入ることで、人と人との関係が楽になっている」と講演で話されていた。

働くことで生み出される関係性があるということなのだ。これにはすごく自由を感じるし、希望も感じる。

この建物にも空間にも、思想というか、考えが反映されている。だからと言って押し付けがましさは全くなく、自然とこの空間に溶け込んで、心地よく感じている自分がいた。

こんな空間を作れるんだ、こんな工夫をしている人がいるんだ、と気づけたことは非常に刺激的だった。

そして何より、私の暮らし方、働き方も、考えをあらわすことに向いていると思い知った。ぐるぐると同じところを回っている私の考えだが、考えを形にあらわすことでもっと自由になるのではないかと思うのだ。

帰り間際に撮った1kの風景。これからここで生み出されるものが楽しみだし、私は鴨川で現場を作り続けていきたい。

 

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炭小屋のトタン貼り作業。

経年劣化で穴が空いたトタン屋根の修理を行う。修理といっても時間をかけられないので古いトタンの上にそのままトタンを貼る作業だ。屋根の角度はごく普通の角度だと思うのだが、実際登ってみると踏ん張ることが難しいほどの角度に感じる。

そこで、桟を打ちつけることによってすべり止めを作って作業することにした。

岩田さんと手分けして貼っていく。トタン屋根は鶏小屋を作った時に何度かやっていたが、足場の悪いところで貼った経験はあまりないので、踏ん張る太ももがプルプルいうほどだった。

何とか1日目の予定作業を終えることができた。みんな怪我もせず進められたのでよかった。来週の作業で仕上げる予定だ。小屋を修理できたら、ようやく炭材の切り出しができる。

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トタンを運ぶ

炭焼作業開始、とは言っても木を伐るのはまだ先だ。今日は組合員仲間のゆかりさんの家にお邪魔した。彼女にトタンを譲ってもらうためだ。ゆかりさんの家の、直したばかりの屋根が、9月の大風で飛んでしまって、屋根のトタンが大量に残されている。それを、炭焼小屋の葺き替えに使ってもいいよ、と言ってくれたのだった。組合長の良樹さんと3人で、いろいろ話しながら作業を進める。いろんな人生を歩んできて、今この地に暮らしているんだなと思う。自分の暮らしかたについてあれこれ悩んでしまうこともあるけど、今ここで暮らせる喜びを味わう方が大切なのだろう。

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炭焼日程、定まる

夜から里山オフィスで木炭生産組合会議。メンバーのうち10名が集まった。こんなに集まるのは久しぶりで、やるべきこととその順番、日程について話し合った。来週、炭焼小屋の屋根の補修から始めていく。今年もコツコツやっていこう。

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炭焼再開に際して

およそ9ヶ月ぶりに、炭小屋に集合した。そろそろ今年の活動を始めようというわけだ。小屋に入ってみると。

古いトタン屋根にかけてあったビニールが吹き飛ばされ、雨漏りが激しかった跡がある。木酢用の煙突は風で?外れている。さらに、雨漏りのせいで窯に載せてある土が結構流れている。

そう、これが現実なのであった。

わが炭焼組合は、みんなでなんとか時間を合わせて活動しているので、毎年10月頃から翌年2月頃までしか活動できないのであった。それ以外は、みんな農作業などでなかなか時間が取れない。長老方がやっていた頃は、月に1-2回は焼いていたというから、ほとんどやれていないというのに等しい。

もちろん、それに不満を持っているわけではない。集まれる時にやろう、とみんなで一致しているし、実際になかなか動けないのも、みんなで一致している。

そう、今日集まっても、じゃ、どうしようか、という話があり、すぐに対応を考えられた。みんなが自由意思で集まっているから、それぞれでやれることをやろうとするのだと思う。

炭小屋修理にちょっと手こずりそうだけど、ここで直して今後につなげたい。

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味噌仕込みと止め窯と。

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6時20分ごろの撮影。久しぶりに霜が降りていた。

6時に火をつけるはずだったのに、寝坊して6時半からの作業に。

 

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朝一で仕上がった麹を広げる。温度管理に気を配ったからか、とてもいい感じで仕上がった。 

 

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ブロックを積んだだけのかまどで大豆を煮る。

3時間半くらいかかった。

大豆を縦に持って軽く潰れたら煮上がり。

これがまたうまいのだ。

 

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今回は初めて、外で味噌を仕込んだ。

秤の上にある機械は豆ミンサー。

味噌を作るためだけの機械で、今のところ年一回の稼働。 10年前に初めてやったときは手回しのミンサーで行なったが、泣けるほど大変だったので、翌年すぐ購入したのだった。

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40度以下に冷ました大豆に、塩を切った麹を混ぜてある。麹は高温を嫌うのだ。

 

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ミンサーに入れて、大豆の煮汁を入れながらミンチの固さを調整。参加者の人にやってもらう。味噌作りらしい場面。

 

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団子にして、樽に叩きつけて詰める。

娘たちは、幼児の頃からやっているので、味噌作りはやって当たり前の状態になっている。

 

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たまには夫婦2人で作業している写真を。

仲よさをアピール!う、苦しい(笑)

 

2時間強で味噌仕込み作業を終えた。

今年も約60キロの味噌を仕込んだ。

そのあとは、参加者みんなでお昼ご飯。

ダジャレの応酬が止まらない、にぎやかなお昼ご飯であった。

 

イベントが終わったあとは、着替えて炭小屋へ!

今季最後の炭焼きだったのに、今週は全く参加できず、他のメンバーにお任せしっぱなし。

最後の止めがま作業にもほとんど出られず、最後の1時間だけ、滑り込みで作業参加。

 

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赤く見える炎の部分が窯の内部。

窯の中の温度は、推定1200℃ほど。

 

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その後、レンガを詰めてベトで塗り固める。

全ての口を閉めて、作業終了!

この窯は、今年の秋に開ける予定。

気の長い話だ・・・

理想的には年中やりたいけど、今はこれくらいでなんとか続けていこう。なんとか続けて、今年で5年目くらいになるのではないか。

気負わず、仲間で対話しあって進めていこう。

 

 

 

 

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炭焼き最終工程!

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頭の具合がどうなっているか心配だったが、どうやら大丈夫そう。自覚症状は首などの筋肉がこわばっている感じのみだ。

ご心配をおかけしました。でも、安静に、という言葉を大切にします。

 

さて、今日は炭焼きの最後の工程「止め窯」の日。

月曜の昼から火を入れ始めて、約100時間ほどでこの工程を迎える。

この日は、低かった温度がだんだん上がってくる日で、30分ごとに少しずつ空気の流入口を広げる。

ほんの少し開けるだけで温度がどんどん変わるのがおもしろい。

そして、1番最後には焚口と窯を塞いでいたブロックを外し、一気に空気を入れ、そのあとすかさず全ての空気の入り口をレンガと、ベトという泥を塗って閉める。火を止めるので、止め窯というわけ。

 

止める場所が三箇所あるので、3人で手分けして行った。隙間にベトを塗る際に、蒸気が漏れることがあり、これを放置すると結局空気が入ることになり、窯の中で燃焼が続くことになる。だから、気を入れて塗り止めなければならない。

 

みんな仕事を抱えながらの作業なので、Facebookで連絡を取りながら、出れる人が調整して共に作業を行なっている。

「出れるときに出る」という方法で、今まではなんとかやれている。

 

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無事、止め終えた。

今日はゆっくり休んで、また来月末に焼こう。

来月末で、今期最後の炭焼きとなる。

 

 

 

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炭焼き3日目

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炭焼きの3日目は焚き込みという作業。

1日目、2日目と蒸し焼きといって材をいぶす工程をふむ。3日目は、枯れ木を入れて1番温度を上げる日。煙突から煙が勢いよく出る。

 

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今日はそのほかに、次回の窯準備を行った。

材を詰めた隙間につめる棚木づくり。

丸太を、適切な大きさに割る木割り。

窯の隙間に耐火モルタルを塗る。

 

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炭小屋にはちいさな囲炉裏があって、ここで炭を燃やして暖をとる。今日は本当に寒かった。

13時頃に大きい方の焚口に蓋をして、ベトという泥を塗って隙間を埋める。

 

そのあとは、1時間半ごとに温度をチェックしながら少しずつ小さい方の焚口を狭くしていく。

板が7〜8枚あるので、11時間くらいかかる。

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で、結局23時過ぎまで作業をしていた。

でも、3日目はみんなで集まってご飯を食べながら、いろいろ話をして過ごすことが多い。

冬の間、炭焼きをやっていると、どうしても何日かは長時間の作業になってしまう。

そんな時はチャンス。ずっと一緒にいても、話は尽きない。

 

私も塾の仕事が終わってから加わってきた。

3日目の炭焼きは、材からツンとした匂いがしてくる。この匂いは、本当に鼻を刺激する。いい匂い、というわけではないけど、炭焼きをしているな、という匂い。

 

先日のラジオジャーナル

https://youtu.be/tJNz-nEkF7w

で、身体性を獲得するために五感をフル活用することが大切だ、という話があったんだけど、まさにそれ。

否応無しに五感が刺激される。

 

ネットで聞いた話と、自分で体験したことがつながる瞬間。

 

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