愛と幻想のファシズム

愛と幻想のファシズム(上)

愛と幻想のファシズム(上)

愛と幻想のファシズム(下)

愛と幻想のファシズム(下)

久しぶりに、この本を手に取った。
ずいぶん読んでいなかったので、
部分部分しか覚えておらず、
再読してもどんどん話しに引きずり込まれる。

今は、下巻の3分の2を過ぎたところだ。
主人公のトウジは、ハンターである。
苛酷な環境にもかかわらず、
たった一人で巨大な熊を追い続けるハンターだ。
どんな状況においても決断を下せる、そういう男だ。

この本をなぜ手に取ったか、というと
「システム」に興味を持っているからだ。
私たちは全て、ある「システム」に依存して生きている。

「システム」を求める人間の業を考えたい。
理想的に民主的な人間は存在しうるのか、
人はパンのみにて生きれるものなのか、
そこら辺を考えている。

さらに、今日買った参考書的に使いたい本。

獄中記

獄中記

先日買った、

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

これがあまりに衝撃的だったため。
影響されやすいのが私の長所でもあり短所である。

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東京から農業が消えた日

最近本の紹介ばかりで単調なブログだが、
なんだか今はそんな気持ちなのだ。すみません。
で、今日の本はこれ。

東京から農業が消えた日

東京から農業が消えた日

先述した、「荒れた農村から戦争が始まる」と同著者の作である。
http://d.hatena.ne.jp/shizenoukoku/20070102#1167742039
著者は、戦後GHQによって導入された制度である、
農業普及員だった人である。
東京の農村地方を中心に、戦後の農業復興、
新技術、新品種の導入、除草剤、化学合成農薬の登場など、
農業の近代化の現場で走り回った人だ。

「荒れた農村から戦争が始まる」はかなりシリアスな内容が多かったが、
こちらは戦後農政の現場がリアリティを持って述べられている。
旬より早くトマトを出せば高値で売れる時代が続き、農家はどんどん
早まきトマトを作っていったが、8月に蒔ける技術が出たとたんに、
抑制栽培(蒔き時期を遅らせる栽培法)のトマトの収穫時期と重なり、
その瞬間トマトの値は大暴落し、農業に夢を持っていた青年が
莫大な借金を抱えてしまい失踪してしまった話など、当時の農家の
おかれた状況が良く伝わってきた。

実際、田舎に暮らし始めると、
農政をどのように評価すればよいのかわからなくなってくる。
そのとき最善の策であったと考えられるものが、
後世から見れば的外れであったということはよくあることだ。

実は、当時にもその政策に異議を唱えていた人たちはいた。
しかし、そのような声は大勢の声にかき消されてしまう。
それにも負けず、自分の信じたことをやり続けた人たちが、
今元気に生きているのだと思う。

大勢に流されず、根本的に考え、実践できる姿勢を身につけたい。
今がそのいいチャンスなのかもしれない。
逆境こそがチャンスである、と勝負師は言う。
この状況を楽しもう。

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決断力

決断力 (角川oneテーマ21)

決断力 (角川oneテーマ21)

先日君津の某新古書店にいって、
ふっと購入した一冊。

目次を読むだけで、やる気になってくる。
ちょっと抜粋する。

第1章 勝機は誰にでもある
2 勝負どころではごちゃごちゃ考えるな。単純に、簡単に考えろ!
5 勝負では、自分から危険なところに踏み込む勇気が必要である

第2章 直感の7割は正しい

2 データや前例に頼ると、自分の力で必死に閃こうとしなくなる
6 常識を疑うことから、新しい考え方やアイデアが生まれる

第3章 勝負に生かす「集中力」
3 人間は、どんなに訓練を積んでもミスは避けられない
6 感情のコントロールができることが、実力につながる
・・・以下第5章まで目次。

どこかで聞いたような言葉が多いが、
それが羽生さんの言葉だと、重みが違う。
新書で、すぐ読めてしまうのだけど、何度も読みたい本になった。

大事なところで日和ってしまう私。
一度決断すると、迷ってはならない。

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病気にならない生き方

病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-

病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-

を読んだ。

人は、エンザイム(酵素)の働きなくして
一秒たりとも生きてはいけない

ということらしい。
だから、エンザイムをいかにたくさんとって、
エンザイムをどんどん働かせるかが
病気にならない生き方なのだ、
といった内容。

実は、健康診断で若干の
肝機能障害があることがわかったのだ。
う〜ん、私はまだ31歳なのに・・・
しかも、野菜中心の生活なのに。

いや、よく考えてみよう。
揚げ物が好きだ。
油いためが好きだ。
酒も、少しだがほぼ毎日飲む。
米も、よく食べる。

このままではいけない!
楽しくご飯を食べて、
身体を軽くしたいものだ。

とりあえず、一口30〜50回かもう。
本文にある、
「今夜の焼肉」より「10年後の健康」を選べ!
というのは痛かったなぁ。。。

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若者はなぜ3年で辞めるのか?

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

ミツヲ書庫より借りたもの。
巷で人気のこの本。
著者は、「若者はなぜ3年で辞めるのか?」
という問いを、個人の責めのみに帰するのではなく、
社会に根強く存在する年功序列に原因があるとする。

やめられる会社側の論理としては、
「最近の若者は、わがままだし、我慢強くない」
があげられる。

「わがまま」という意見に対しては、就職戦線において自分探しをして、
しっかりと自己アピールをし、自分が就職する会社でどのように働きたいか、
どのように力を発揮できるかを
適切に述べられなければ、内定を取れなかったことから、
必然的に自己主張をするようになったといえる。

もう一つの「我慢強くない」という意見に対しては、
昔は、だまって我慢しておれば、30年40年すれば
トップに離れなくても、給料にはそんなに差が出ない、という
年功序列制度が機能していたからである。
しかし現在は、経済成長が右肩上がりには
ならず、どれだけ我慢しても年次昇給制は撤回された今、
自分の給料が上がらないことが見えてしまう。
では、なるべく早いうちにレールから降りてしまえばよいではないか、
と決心し会社を辞める、というのだ。

なるほどな、と思う。
このように分析すればすっきりする。
この本にはほかにも、派遣社員の使い捨て振りとか、
労使一体、それに政府まで一緒になった
中高年を保護し、若者を切り捨てる政策の実態が分析されており、
頭を整理するには適切な本だ。

私自身、高校にも行かず、大検を受けて
大学に入っても就職もせず勉強ばかりしていて
27歳になってしまったら、レール社会的には
完全に落伍者である。
しかし、私には思いがある。
夢、というとあまりにも青臭いけど、
農的なくらしを基礎として人々が
楽しく暮らす、すごしていける場を作りたいということだ。
金にならないかもしれないし、
ほかにも多くの団体が取り組んでいることかもしれないけど、
私は今やっと自分の場所をつかみかけているのだと思う。

それに、この場で暮らすこと自体が、
可能性に満ち溢れていると感じる。
ますます私は成長してゆく。
きっとなにか、楽しいことができるだろう!

久々に書いて、
長文になってしまいました・・・

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後世への最大遺物

久しぶりに、

後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)

後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)

を手に取った。

読み出すと、出だしから熱くなってくる。
「私に50年の命をくれたこの美しい地球、
この美しい国、この楽しい社会、このわれわれを
育ててくれた山、河、これらに私が
何も遺さずに死んでしまいたくはない
。」
自分にも、わずかながらこんな気持ちが湧き上がってくる。

次に、ハーシェルという天文学者の言葉が引用される。
わが愛する友よ、われわれが死ぬときには、
われわれが生まれたときより世の中を少しなりとも
往こうではないか
。」
う〜ん、最近自分の安定ばかりを考えている・・・

そこで、内村は「何を置いてわれわれが
この愛する地球を去ろうか」と問う。

「金か。事業か。思想か。」
これらは確かに必要である。
しかし、これらのものを残せる人は限られている。
誰にでも残しうる遺物、それこそが最大遺物ではないのか。

それは、
勇ましい高尚な生涯
である。

この世の中は悲嘆の世の中でなくして、
歓喜の世の中であるという考えをわれわれの生涯に実行して、
その生涯を世の中への贈物としてこの世を去る
」ということである。

さらに、アメリカの女学校の校長は言った。

他の人の行くことを嫌うところに行け。
他の人の嫌がることをなせ
。」

誰にでもできることではないが、誰にでも
なしうるチャンスのある言葉である。

私にできることは何か。
この地でのほほんと暮らすのみなのか。
それとも、本気でみんなに伝え、
実践していくのか。

明治27年(1894年)の内村の言葉が
今聴いたように私の胸に迫ってきた。

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