もみがら運び!

秋の農繁期も一息つくと、もみがら運びの季節です。粘土質の強い王国農園では、畝間にもみがらを厚くしき、風雨にさらしてから、一作終われば土にすき込んでしまうという作業を、もう3年ほど続けています。畑は、少しずつ変わってきている気がします。もみがらが時間をかけて効いてきているのだと思います。この地域では、もみがら入れ専用のもみがら袋というビニール袋が売られています。量でいうと50ℓくらいは入りそうです。どかーんとダンプに積んでだーっと畑に入れてしまえば楽なのにと思いますが、王国の場合は畝間にしいたり、覆土の代わりに使うなどピンポイントで使うことが多いので結局は袋詰めして積んでおくほうが便利です。1シーズンでおよそ300袋くらいを運びます。いつもこの作業が始まると、秋の深まりを感じ、心は年末に向かうのでした。冬に向けての作業は、このもみがら運びや落ち葉運び、温床づくりや堆肥撒きなど、夏に比べてもより身体を動かす作業が多いです。新米の時期、ついつい食べ過ぎてしまいますが、腹八分目を意識して、よくかんで食べなければなりません。なんのこっちゃという話ですが、来年はまたまたやることが増えるし、ますます積極的に生きていこうと思い直した一日でした。

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この場所に出会った!

古代米の脱穀を予定していましたが、まだしばらく晴れが続きそうなので延期しました。古代米はほんの少ししかないので脱穀後乾燥機にかけられないのです。だから、なるべくはざかけして干しておく、というわけ。
予定していた作業が無くなっても、常に仕事があるのが農業。
晴れもしばらく続いているので、タマネギ用のマルチはりを行いました。
タマネギは、前作までは穴あきのポリマルチを使用していましたが、ポリマルチの片付けが大変なため光分解マルチを使用し、あとから塩ビパイプで穴をあける、という方式に変えました。これなら、収穫が終わったあとマルチごとすき込めるので楽になります。
王国の畑は何度も書いている通り粘土質なので、マルチャーというマルチを張る機械を使っているのに、マルチャーが走ったあと、土をかける補助員が必要です。今日は竹本さんも、文絵ちゃんもいたので、私が鶏糞や石灰を準備したりするまわり仕事に回りました。晴れが続いていても、なかなか乾かないのが王国畑。二人がかりで土をかけるのも、楽な作業ではありません。先日行った星野さんの農園などは、マルチャーで走るだけできれいにマルチが張れるんだろうな・・・
でも、いいんです。
私たちは、この場所に出会った。
この畑では、形はよくなくても、味の詰まったおいしい野菜が育つ。
作業効率は悪いけど、毎年工夫を重ねて、少しずつ進歩してきている。
籾殻を継続的に入れることで、土も柔らかくなってきた。
そして、この畑では、たくさんの人が働いている。
そんな場所があることが、とてもありがたいことです。
明日は、私の大切な友人夫婦が遊びにきます。王国野菜で、おもてなし!

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野菜宅配の日

第五週目の宅配は1〜4週に比べて少ないのですが、

・さつまいも
・にんじん
・かぶ
・たまねぎ
・水菜
・里芋
・大根葉
山東菜

この8種類を入れました。
さつまいもは、ベニアズマという人気の高い品種なのですが、なんといっても腐りやすいので来年からは品種を変えるかもしれません。ベニコマチや、コウケイ?という品種が良いようです。
にんじんは、7月の帰農塾で蒔いたものです。それから間引きを2回、草取りを2回、溝の草刈りを2回して今日の収穫となりました。20センチくらいの大きさになり、おいしそうです。ただ、中には腐っているニンジンもあり、多湿になりがちな粘土質ではやむを得ないか?と思っています。おそらく、根腐病です。
水菜も、採れ始めました。播種機を導入してから、葉物栽培は格段にやりやすくなりました。この時期どうしても虫がついてしまいますが、播種間隔が決まっているため間引きも2回ですみます。種まきは、農業の中でもかなり大きなポイントをしめそうです。
大根葉は、いわゆる間引き菜ですが、これをぬか漬けやふりかけにすると本当においしいです。私は、王国用には浅漬けを作り、自家用には義祖母に頼んでぬか漬けにしてもらいます。食べるのが楽しみ!
山東菜は、白菜よりずっと簡単に育って味も白菜に近いので、鍋物にはぴったりの野菜です。先日参観させてもらった星野さんの農園では虫を集めるトラップとして植えていました。すると大根には虫がつかないそうです。
里芋、今の時期は旬でおいしい時期です。霜が降りると腐ってしまうこともあります。野菜は、保存が意外に難しい。まだまだ研究しなければなりません。

イベントで農作業が遅れたりすることがあり、イベントと農園管理のバランスをうまくとる必要があります。ボランティアや、新しいスタッフを入れたりして農園、会員、帰農塾の3本柱をしっかり立てていきたいです。
みんなで知恵を出し合って進めていきたいです。

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道普請、終了

午前中は、葉物の種まきをしました。
事務所前の畑に種をまき、不織布を掛けてやると、畑の5分の1ほどが白くなります。
今年は播種機を導入したので春のようなコミコミの野菜からはもうおさらばです。カブの間引きも、1〜2回で終わってしまいます。おいしい野菜がたくさんできるのが楽しみです。
なんといっても、粘土質の畑でできた野菜は甘くて、おいしさも深い。

午後からは、第一農場への道に砂利を敷きました。その量2tトラック2杯分。トラックがそのままでは入れないので軽トラに積み替えて畑に入ります。
毎日毎日車で中に入るので、道はどんどん轍が深くなるのです。
アスファルトの道も減るそうですが、土建業者が直すので自分でやることはありません。
ところが、土の道、それも畑の道を放っておくとますますひどくなります。
それでも忙しさにかまけてなかなか道普請の日程をとることができませんでした。
私の車も車検に普段の二倍以上かかり、ミツヲさんの車も故障し、ということでとうとう重い腰を上げたというわけです。(畑も一段落してきたこともあります)

せっせとくぼみに砂利を入れました。途中で2tトラックが畑から出れないか?という緊急の場面もありましたが無事脱出。少し砂利を余らせて第2農場の入り口も埋めました。
こちらは、まだくぼみが少ないので少量で元通りになります。
ふと思ったのは、「浅い傷は治りが早い」ということです。
早め早めに手を打つことが、結局は時間も手間もかからない、ということなのかもしれません。
得てしてどうにもならなくなってから行動することが多いのですが・・・

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トマトなす片付け

昨日の宴から、今日もすぐ日常へ。
週礼を終えた後、野菜出荷に向かいます。
この時期は、里芋が旬です。ゆでるととろりと溶けるその味は、絶品という以外に例えられません。その他には山東菜などの葉物をぼちぼち出し始めます。小松菜や、ホウレンソウがおいしい季節が近づいてきました。
月曜日は、主に鴨川へ直接届ける分だけなので出荷作業は比較的に早く終わります。
ミツヲさんが宅配へ出発するのを見送った後、第一農場へ。
ここには野菜の残さを積むための堆肥場が作ってあります。
今日は、そこになすとトマトを片付けました。
まだ少し実ってはいますが、固くなってしまい食べられないナスもそのままに、どんどん引っこ抜いていきます。7月ころから9月ころまでの二ヶ月、活躍してくれたナスも今は枯れかけて、軽トラの荷台に山と積まれてゆきます。
そして、堆肥場に向かっておろされました。
このなすたちは、数年の時間をかけて分解し、野菜苗の床土となって再び登場します。
役目を終えた物たちも、捨てられることなく、次の出番を待っています。
自分の生活の一部に、循環を取り入れることで「時間」を感じられる気がします。
小さくても、そういうものを積み重ねてゆきたい。

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冬野菜から学ぶ

稲刈りを終えても、作業はもちろん続きます。
今日は、タアサイ、ブロッコリー、キャベツの定植。
今植えたものの収穫が始まるのは年末くらいからです。
最近は、野菜たちの生長をおおらかに見られるようになったと思います。
あくせくしても、結局は時間がかからないと解決しないことも多いし。
いろいろのことを、野菜から教えてもらっています。
王国の強粘土質の畑でも元気に育つ力強さ、
小さな苗でも実をならす粘り強さ。
葉が凍っても溶けたらまた生命を維持する強靭さ。
あたりまえですが、虫に食われても不満を言わない我慢強さ。
植えられた場所、生育環境にも不満を言わずそこで生きていくしぶとさ。
風に倒されても、そこからまた起き上がるしなやかさ。
こうしてあげてみると、現状に不満を抱いたりすることもある私が恥ずかしくなります。
何とも抽象的にしか言えないのですが、どこかにブレイクスルーポイントがあるはずと、もがいているのです。
もの言わぬ野菜たちも、発芽、植え付け、花芽分化などの瞬間、さまざまなブレイクスルーポイントを通っているはずです。
どうしたら見つかるのか、答えは出ませんが。
考えず、行動すべし。

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イノシシその後、さつまいも掘り!

イベントに参加してくれたしか&おさる夫妻が、第一農場の調査をしてくれました。
その結果は?
イノシシは、親子でここら辺を根城にしているようです。
夫妻の調査の結果は、近隣の農家の話をそのまま総合したものでした。
その説明は、私にしっかりと入ってきました。

第一農場近くの休耕田でエサを食べ、王国農園にはおやつを食べる感覚で来ている。
畑のとなりがけもの道になっているので、そこをきれいにしなければならない。
300メートルの電柵を張るのも一策とのこと。

畑のまわりは、別の地主さんなのでいろいろと交渉しなければなりませんが、
イベントを組みながらなんとかイノシシ対策をすすめていかねばなりません。
里山帰農塾の間伐は、第一農場の杉林にしようか?
交渉は困難かもしれないけど。
やれることは何でもしないと、第一農場を開いて6年。
指をくわえて見ているわけにはいきません。

ところで、さつまいもイベントレポートを書かないといけないんですが、とりあえずさつまいもの写真をお届けします。

うろこ雲、でいいんですかね?

夕焼けです。

今週は土と平和の祭典に出展するのですが、その前に里山帰農塾セミナーがあったり、新米発送があったりと、やることがいっぱいあります。
こんな時こそ、明るく、楽しく、余裕を持って物事を進めてゆこう。
(と宣言しないときっとブスっと不機嫌になってしまうから・・・)

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イノシシ続報

 昨日タローを置いたことをお伝えしましたが、今日もやはりイノシシが出現したようです。
ちょうどタローのいるところから奥、つまり畑のほうへ通ずる道へは出現していませんが、これまで通り堆肥場をあさっているようです。
これではいけない、と今度は畑の上の放棄地を草刈りすることにしました。
第一農場を知っている方は、畑の上に墓地があるのを知っていると思いますが、その奥の空き地です。
・・・ドンピシャです。
草を刈り始めてすぐ、そこら中が踏み荒らされているのが分かります。
さらに、見渡すと杉林から曲線に獣道ができているのが分かります。
足跡を見てみると、やはり一頭か?と思わせる足跡です。
しかさんに見てもらわないと確実には分かりません。

 ところで、イノシシはミョウガが好きなんでしょうか?
それともミョウガの根の下にたくさん虫がいるのでしょうか。
今回は、ミョウガのある場所から荒らされていたのです。
3年前とは、ちょっと違うようです。
 今日の草刈りは、見晴らしをよくする意味もあって徹底してやりました。
吉と出るか凶と出るか分かりませんが・・・

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イノシシへの秘策

第一農場のいのししの進出がだんだん広がってきています。
3年ほど前に牛糞を捨てていた場所こミミズがいるようで、その部分をいのししが掘り返しているのです。
何頭入ってきているかわかりませんが、1頭かな?イノシシのオスは普通は単独で行動するようですので。
近くに動物がいれば何とかなるかな、とヤギのタローを移動させることに決定しました。
それにしても、小原さんが作ってくれたヤギ小屋を移動させるのが一苦労で、とても重かったです。
スタッフ3人と偶然たずねてくれた参観者の男性一人の4人がかりでやっと下ろしました。

所在無さげなタローです。

ちょうど草がたくさん生えているので、タローのえさには困りません。
これで大丈夫かな?
しばらく観察が続きます。
第一農場にも、わなを仕掛けなければならないかもしれません。

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ニンニク・ハイ!

ニンニクを食べ過ぎた、という話ではありません。
今日はミツヲ氏も、片岡さんも午前中休みだったので私一人で農園作業でした。今の時期、実は若干時期遅れですがニンニクを植えています。
このブログでは何度も述べていますが、このニンニクは地元でずっと育てられてきた種で、私たちは勝手に「房州にんにく」と呼んでいます。
会員さんを含め、何人かの人に種を渡して、関東一円に広める計画です。
このニンニク、小さくて調理がしづらいのですが、野性味にあふれています。みずみずしいし、香りもよく、保存も利きます。
さらに一番いいのは、栽培しやすいのです。元肥を入れて、草をとってやり、半ばで一度追肥をしてやると大体の大きさに育ちます。
多品目栽培をしている王国農園としてはまことに扱いやすい作物です。
しかも、ちょうど端境期には葉ニンニクとして出荷も可能です。柔らかい時期の葉ニンニクはにらよりも芳醇な味わいです。
で、そのニンニクを一人で植えたわけです。
小さなニンニクを手で割って、その中で大きいものを選んで穴を掘り、土を3センチほどかぶせます。そのうえにもみがらを振って終了です。
結局、一人で300個以上を植えました。粘土質なので植えにくいのは承知のうえでございます。
だんだん植えていると、無心になってきて、ランナーズハイにたとえると、ニンニク・ハイといった状況になってしまいました。
収穫は、来年の6月です。
息の長いことだ。

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